『成長組』に共通する2つの要因
2008.04.24
A)上手くやっている企業
B)苦労している企業
A)順調に成長している人
B)伸び悩んでいる人
大勢の人々に協力いただき、いろいろお話を伺ったところ、AとB、それぞれのタイプには大きく『2つの違い』があることに気がついた。あくまで私見だけど、気づきになる点もあると思うので紹介したい。
Aタイプが共通している点を2つ。
まず、1つめ。
■問題を正しく洞察している
わたしの主な仕事は、マーケティング活動の支援なので、ここで紹介する上手くやっている企業とは、すなわちマーケティング活動を上手くやっている企業のこと。
A/B双方に共通する前提として
1)目的(ゴール)を明確にしている
2)現状を正しく把握している
ことを挙げたい。目的も現在地も「あいまい」ということは「苦労している」「伸び悩んでいる」以前の問題であり、そもそも問題意識が希薄なのでここでは対象外としたい。
ただし、意外と現状(現在地)を正しく把握していない企業や人は多いので注意が必要かもしれない。
「こうなりたい・こうありたい」という理想の姿は想起していても、今の自分のポジションを客観的に捉えきれていない、というケースだ。思い当たる人は要注意
ここでは、1と2はできている前提で進める。図にするとこうなる。

当然、この2つの円はイコールではない。なので、現状から目的へ到達するための道筋を描かなくてはいけない。

こんな感じで。
しかし、目的を達成する=ゴールへ到達するためには、普通、いくつもの問題がある。マーケティング活動で例えると、認知されていない、競合が多い、お客さまのニーズが分からない、などが代表的だ。
もちろん、全ての問題を解決しなければゴールへ到達できないわけではない。だいたい、全てに対応していたら、コストも時間も膨大なものになってしまう。
つまり、
『上手くやる』ためには、「最短距離」でゴールへ到達するために「どの問題を解決すべきか」を見極める必要がある。「解決すべき問題」を見極めることができれば、最短距離・最小工数でゴールへ到達する「解決策」を練ることができるからだ。
そう。
上手くやっている企業や順調に成長している人は、この最短距離(最小工数)で到達するために、「解決すべき問題」を正しく洞察していた。
ここも図を示そう。

この図でAに該当するのは、問題を発見している⇒解決策を考えている、つまり左上から右上に横に移動するパターン。
この行動(思考)ができていることがAの共通点。
そして、Bパターンで圧倒的に多いのが、問題を発見していない⇒解決策を考えているというケース(斜め移動)。
ゴールへ到達したい意欲が人一倍多いからだろうか、ゴールへ到達するために解決すべき問題を洞察する前に、いろいろなアイデア(解決策)を試しているのだ。
「こうするいいかもしれない」
「きっとこうしたほうがいい」など、常に仮定の話(悪い意味での仮説ベース)をすることがBによく見られる兆候だ。
そして結局、多大な工数と大幅な遠回りを余儀なくされ、苦労している。
補足すると、
問題を発見している⇒解決策を考えていない、は意外と少ない。
そもそも問題意識が希薄な人、が当てはまるパターンなのかもしれない。
(今回は対象外=だから少ない)
成長するために、解決しなければならない・乗り越えなければならない問題を正しく洞察していることがAの共通点であり、そして特筆すべきが、Aの人々が挙げた問題の多くが『問題の核心は人にある』ということ。
システムや環境、社会や法律ではなく、「お客さまの不満」「自分自身の思い込み」「相手の期待」「メンバーの動機付け」のように、最短距離で走り抜けるために解決すべき問題は『人間の中』にある、と洞察していることがAの共通点である。
2つめ。
■適切な指標を持っている
Aのもうひとつの共通点として、ゴールへの到達度合い、問題の解決度合いを、適切に『評価』するための指標を持っていることが挙げられる。
本当に最短距離・最小工数でゴールへ向かっているのか、目的に対しどの程度まで到達しているのか、解決策はどの程度効果を発揮しているのか。
洞察した問題を解決するだけでなく、『解決度合いを測るモノサシ』を持ち、そのモノサシを評価軸として、PDCAを回している。もう少し突っ込んで言うと、
『評価できない解決策』は選ばない、という傾向がある。
もちろん「面白い」「楽しそう」「効きそう」も大切だけれど、決してそれだけの基準で選ばず、その解決策を選択したことで得られる(あるいは選ばないことで損失する)効果を測ることができるか否か、を重要視している。
そして、重要なのが「適切な」という但し書き。Webマーケティングの例だと、ページビューや訪問数といった「ありがちな指標」を無条件に据えるのではなく、本当にその指標が問題解決に寄与していると評価できるのか?測るべきは、そこではなく、別にあるのではないか?という問いを繰り返しているのがAの特徴だ。
できることなら、多種多様な業種・職種などに普遍的に当てはめられる指標というものがあり、、「この指標を追いかけましょう」と提案できるとよいのだけど、残念ながら、業種や職種、その人のゴールによって、基準となる指標は異なるようだ。
簡単だけど、以上が上手くやっている人たちの2つの共通点。
今後、3つ、4つと増えるかもしれない。そしてもちろん、これだけが「勝ち組」「成長」の条件というつもりは毛頭ない。けれど、個人的には非常に納得できる共通点だと思ったので共有。
投稿者 : 濱川 智 | 投稿日時 : 2008.04.24 13:54





