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あすなろBlogger

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個力の時代を生きるための術

2008.06.25

先日の個力の時代を生きるという記事で、現代を生きるホワイトカラー向けて問題提起をさせてもらった。しかし、問題を提起するだけで、その解、もしくは見解を述べない態度もいかがなものか、と思い、続編をエントリー。

 

前回、日本人とくにサービス業などの従事するホワイトカラーの生産性が低いことを、OECD諸国を分母としたPDFデータで示した。

このことが、会社のセーフティネット(終身雇用・年功序列)が崩壊しはじめている日本において、どんな影響があるのだろう。

 

まず、分かりやすい例として、海外への業務アウトソース・オフショアがある。

IT業界では、すでに中国やインドへのアウトソース・オフショアが少なからず行われている。

情報処理推進機構によると、すでにIT企業の28%が海外へのオフショア開発実績があり、金額ベースでも年々増加傾向にあるということだ。約3割という数字を多いと見るか、少ないと見るか意見が分かれそうだけど、個人的には「3割もある」と感じる。それに今は3割でも、今後、着実にこの数字は増えることだろう(IT業界の慢性的人手不足から考えても)から、拡大傾向にあるといえよう。

つまり、海外の有能で安い労働力がわたしたちのライバルになる時代なのだ。「より安く・より高いクオリティで」という日本企業のニーズに対して手を挙げるのは、なにも日本人だけではないということだ。

グローバルな競争力を持たないと、今後、雇用・労働環境の二極化はますます加速しそうだ。もちろん低いほうへ転がり落ちるケースが増えるという意味で。

 

こうした背景がある中で「個力」。

 

一言で力といっても生産性・問題解決力・成果を出す力、いろいろあるが、「個力」とは、自分の価値を自分自身で高め、社会や会社が用意する(と思い込んでいる)セーフティネットに頼らずとも自立的な生き方ができる力だ。

自己責任が要請される時代ということは、この「個力」が要請されていると言い換えることができると思う。

 

だから、その個力って具体的には何か、ということが重要なんだけど、ざっくり言うと、

 

あなたに要請されている力

 

それが個力だと考えている。

あなた自身が社会や企業、もしくは顧客から要請されている価値、これを生み出す力だ。この力があれば自分自身のセーフティネットを持つことができる。

だから、要請や人によって「個力」の成分は異なるのだ。

……これでは、解を示していない、といわれそうだ。それでは、何をすればいいのかまったくわからない(言及していない)と言う点で。

しかし、「自分に何が要請されているのか」を知らないゆえに、力を発揮できないケースがあまりに多いことが問題なのではないだろうか。わたしを含め。

例えば、企業(上司でもいい)から要請されている価値が「コミュニケーションを円滑に行う力」なのに、「技術力を磨くことこそが価値である」と思い込んでいる場合、その人の「個力」は企業の要請と合致していないので「企業からの評価」は低くなる

注意したいのが企業からの評価が低いということ。あくまで評価は相対的なものだから、評価者が変われば、評価の軸も変わる。上記の場合、自己評価は低くない場合がある。むしろ高度な技術力を保持しているなら、自己評価は高いだろう。

企業から評価されるビジネスマンとしての個力と、近所のおばちゃんから評価されるお隣さんとしての個力は違う。どちらが優れているか、ということではなく、要請によって力の評価が異なるということだ。 このことに意識すればだいぶ個力が変わると思っている。逆にいえば、このことを忘れていることが多いのではないだろうか。

いずれにしても、要請とズレると評価点は低くなる、イコール個力が足りないという評価になる。

でも、やはり、「そのときどき違う」ということを述べているだけで、あまり参考にならないので、ここからはビジネスマン(とくにホワイトカラー)に一般的に要請されている力(価値)を見てみよう。

ビジネスマンへの要請、という点で参考になるのがビジネス書籍のベストセラーだ。書籍の(商業)出版自体、ターゲットとなる人たちの要請がなければ行われないものだからだ。しかも、ベストセラーということになると、より多くの人が要請している。その力を有することを要請されているということだ。

 わたしは、書評家ではないので、おおまかな傾向だけ示すが

昨今のビジネス書籍では、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」に代表される会計本がベストセラーを連発している。

つまり、数字に強くなる書籍だ。

本筋とは関係ないので詳細は省くけれど、数字の持つ力と限界を知ることはマーケティング(わたしの本職)においても非常に重要なので、この数字に強くなるという要請はすごく頷ける。

一般的にも数字力(数学力ではない)への要請が強いということだろう。

 

さらに、今、日本を代表するビジネス本のベストセラー作家といえば

勝間和代さんだ。

年収10倍の勉強法、自分をGoogle化、利益、フレームワークとさまざまなキーワードが当てはまる人だけど、わたしの視点から勝間本の本質を表すとしたら

情報のさばき方の指南

だと感じている。

現代は情報が溢れている時代だから、情報を発見すること自体はそれほど価値があるわけではない。Googleで検索すればほしい情報は大抵見つかるからだ。
(これがコピペ文化を生んでいるという弊害もあるらしいが)

今、要請されているのは、その溢れる情報の中から、自分の役に立つ情報、本当に必要な情報を見極め、整理整頓し体系化する「情報のさばき方」を身につけることではないか。 勝間さんも同様のことをセミナーでおっしゃっていた。

情報のさばき方」勝間本には、このコンセプトが貫かれているように感じる。

そしてその本がこれだけ歓迎されているということは、それだけ多く人・企業の要請だといえるだろう。

その他にも、たくさんのベストセラー本があるが、この2例だけでも、

数字に強くなる」「情報を上手くさばく」という要請が大きいことがわかる。

必ずしも自分自身に当てはまらないかもしれないが、重要なことは、自分自身の中にある力、すでに保持している力をどうやって発揮させるか、ということにこだわっているだけではダメということ。

周囲の環境(人・企業)がどんな要請をしているか、敏感に察知するアンテナを張っておくことが重要。

要請とズレている個力は本人が思っているほど評価されない

このことを理解して、高い「個力」の条件となるあなたへの要請を察知することが大切なんだと思う。

それは察知力を高めろということなのか?

と思われるかもしれないが、力というよりもむしろ習慣だと思う。

個力の時代を生きるための習慣

もちろん、この記事で書いたことが唯一の解というつもりは毛頭ない。

あくまで、ひとつの見解として受け取ってください。しかし、時代が自己責任を要請しているのは事実(だと思う)なので、古い習慣に固執するのではなく、「個力」の時代に適した習慣を身につけることは重要だと思う。

>この時代に生きるビジネスマンが持つべきセーフティネットの意味を、
>真剣に問い直すことが必要なのかもしれない。

という前回記事の最後の言葉に対して、自分なりの見解を述べてみた。 

 

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投稿者 : 濱川 智 | 投稿日時 : 2008.06.25 12:15

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