ビジネスの質を高める3つの力
2008.07.03
現代のビジネスマンに必要な、ビジネスの基礎体力とは、という書籍やWebコンテンツの人気は相変わらず衰えることがないようだ。
近頃では、仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書 や 5-1) なんて本も出ている。まさに基礎『体力』だ。
たしかに、筋トレというか、体を鍛えることはビジネスに好結果をもたらすだろう。わたし自身、2年ほど前からスポーツジムでのトレーニングを欠かさないようにしてから仕事に好い影響がある。だからおススメできる。
しかし、なぜ体を鍛えるとビジネスに好影響が出るのだろうか。
よく耳にする、○○Kgまで体重を落とす、といった成果を出すまでのプロセスが、ビジネスに通じるものがある……云々、という話よりも、もっと直接的に
疲れない⇒だから、仕事への集中力が持続できる
姿勢がよくなる⇒だから、疲れない
病気や怪我に強くなる⇒コンスタントに仕事ができる
といったことが大きいのだ。
だから、ビジネスマンにとってスポーツや筋トレで体をケアすることはとても重要なことなのだと言える。
ただ、それだけで十分かというと、そうでもないだろう。
アスリートを目指すのでないならば、他にも鍛えるべき「ビジネスの基礎体力」というものがある。
現代のビジネスマンに必要なビジネス基礎体力とは?
それについては、星の数ほどの書籍やWebコンテンツが溢れている。だけどあえて、ここでも提示してみたい。
現代のビジネスマンに必要なビジネス基礎体力は3つ。
算数と国語と心理学だ。
算数が重要なことは、昨今の「数字」や「会計」に関する書籍が、軒並みベストセラーになっていることからもよくわかる。
とにかく、何か行動をした結果や、現在の状況を数字に置き換える力がなければ、成果を出すことは難しい。事実を数字で示すことは、正確で客観的な情報を共有できるメリットがある。その効果は大きい。
そして、その力をつけるためには、数字から意味を読み解く力も必要だ。つまり算数とは数字から意味をインプットする力、そしてものごとを数字に変換してアウトプットする力のことだ。この力に難しい数式や方程式などいらない。数字になじむこと、つまり算数だ。
国語は、言葉を使いこなす能力だ。物語や文脈をつくる力といってもいい。数字は確かに大きな力を持つが、万能ではない。数字には限界があるのだ。
目に見えないもの、事実として確認できないこと。は国語力をつかうといい。
わかりやすいところだと会話だ。例えば、目の前の相手のニーズを聞き出したいとき、もっとも効果的な方法は言葉で会話することだ。数字のデータをいくつ収集するよりも、相手との会話を通じて言葉にしてしまうほうが圧倒的に強い。
膨大な顧客データを分析した数字を駆使したマーケティングよりも、A4の紙2枚程度のペルソナのほうが大きな成果をもたらすことが少なくないことも、国語の力を上手く使っているからだ。国語力でつくる物語やストーリーは数字よりも、はるかに「想像力」を引き出す力を秘めている。これは算数とは異なるメリットだ。
算数と国語を使いこなすことができれば、相当なビジネス基礎体力になるはずだ。
しかし、この二つを使いこなすために条件になるのが
心理学だ。
ここで述べる心理学とは、学問としての心理学ではなく、「人の心や理を学ぶ」ことだ。臨床心理学などの心理学とは異なる意味で使うのでご注意ください。
心理学はビジネスマンの基礎体力における最重要項目だと思う。
人間の心や理を理解せずして、成功・成長は望めない。なぜなら、人間は感情と理で動く生き物だからだ。
わたしは仕事柄、Webサイトのユーザテストや、マーケティングのためのインタビューなどをよく実施する。そこで目の当たりにすることは、サービスを提供する企業の思惑と、サービスを利用する生活者の思惑はかなり違うということだ。
企業がユーザビリティに配慮してリニューアルしたWebサイトを、生活者が「こんな使いにくいサイト、もうゴメンだわ」なんてことはざらで、企業の「きっとこういった商品がほしいはずだ」という狙いと、生活者の「もっとこんな商品があればいいのに」というインサイトがズレていることが本当によくあるのだ。
つまり、心理学力が弱いからお互いの思惑がズレてしまっているのだ。
自分がやりたいことを必死になって考えている人はごまんといるだろうが、相手は自分に何をしてほしいと思っているか、を必死に考えている人がどれほどいるだろうか?
ビジネスで成果を出している人は、明らかに後者だ。
どんなに算数や国語が得意でも、心理学にうといと、お互いの思惑がズレてしまう。結果、お互いが不幸になる。心理学はそれほど大切なのだ。
式に表すとこんな感じになるだろう。
ビジネス基礎体力=(算数+国語)*心理学
心理学は、オフィスのデスクにしがみついていて決して身につかない。
日常の生活や会話、そして街の雑踏の中で学ぶものだ。日中はパソコンの前にかじりついて、終電で帰宅。会社の人以外とは会話もしないというライフスタイルでは身につかない力なのだ。
心理を学ぶにはパソコンは不要だ。外に出たほうがはるかにいい。ネットの掲示板を使うよりも、人間と直に会話をしたほうがいい。
人とのコミュニケーションの量と質を高めることが心理学力を高めるからだ。
【研修告知】
投稿者 : 濱川 智 | 投稿日時 : 2008.07.03 08:57
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