理想的な訓練
2008.04.28
つまり、知識を与えるのではなく、持っている知識を活用する能力を育てていく訓練を重ねて、自分の考えを堂々と主張できるような人間になってもらいたいという願いを持っているのです。
引用元の「松下孝之助[一日一話]」は、毎朝チェックしている日替わりコンテンツの1つです。ごく短いエッセイの中にエッセンスが凝縮されています。
今回の話は、普段のチーム内のコミュニケーションを振り返る上で役に立つのではないか、と思います。特に、後輩を育成指導する立場にある人にとって。
例えば、次のように主客を入れ替え、「知識」を「道具」に置き換えれば、松下幸之助氏がいわんとしていることが浮かび上がってくるでしょう。
便利な道具を求めるのではなく、
どんな道具であれ、
それを自分の目的とする用途に
うまく活用できるようになることを目指す。
そして、引用した箇所の直前には次のようなくだりがあります。
まず、学生が質問をしてそれを先生に答えてもらう形式をとる。質問するものがなかったら、先生は何も言ってくれないというようにしたいんです。
知識を得ることが目的であれば、質問は不要でしょう。一方、知識を手段としてとらえて、その先に「主張」の形成(craft)を目指すなら、そこに至るまでのルートを知るべく、おのずと知識の「石畳」を一歩ずつ踏みしめていくことになるはずです。
未知なる道を進もうとすれば、不安に駆られることもあるでしょう。そうなって初めて質問が生まれます。「本当にこのやり方で良いのか?」という疑問が浮かぶからです。
ここまで考えた上で再び主客を元に戻して、教える側から考えてみます。すると、理想的な訓練の場にするには、質問せざるをえない状況を作る(状況に追い込む)ことは1つの要件になりそうです。
投稿者 : 大橋 悦夫 | 投稿日時 : 2008.04.28 17:19
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