読書の不思議さ
2007.06.14
読書って不思議だなぁ、と思うことがあります。
例えば、「仕事が10倍早くなる○○術」みたいな本を読んだとしても、読んでいる間は、
「なるほど、こういう風にすればいいのか!」
という快哉を叫びまくるのですが(良い本であれば)、実際に「こういう風に」が行動に移されることはまれです。言っていることとやっていることが一致していません。不思議です。
『「伝説の社員」になれ!』という本に次のような事例が紹介されています。
ある生命保険会社のトップセールスマンが、自分のノウハウを披露する講演をしたときの話です。 講演を聴いたあと、聴衆の一人が質問しました。「あなたはなぜ、大切なノウハウを公開するのですか。ほかの人が同じことをしたら、あなたのライバルが増えるだけじゃないですか」
するとトップセールスマンは、こう答えたそうです。
「いえ、大丈夫です。今ここで聞いた人のなかで、実践するのは2割程度でしょう。さらにそれを継続できる人は、その中の2割程度。すると、本気で実行する人は今日いらしてくれた方の4%から5%ということになります。たった4%か5%の人がライバルになったとしても、僕にはそれほどの脅威にはなりません」
なぜ、「なるほど!」と感心しているのに、5%程度の人しか実践しないのでしょうか?
おそらく、読んでいる過程で得られた「気持ちよさ」は、読んでいる間だからこそ得られる種類の快感だからなのではないか、と思っています。そして、実際に「なるほど!」を行動に移そうとすると、なぜか読んでいたときに感じていたはずの快感が得られない。そこでブレーキがかかってしまうのです。
そう考えると、この不思議さの謎が少し見えてくるような気がします。
投稿者 : 大橋 悦夫 | 投稿日時 : 2007.06.14 10:42





