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しがらみの内と外

2008.01.07

会社員であれば、仕事に対する責任とともに組織の一員であるという自覚が常に頭を支配します。会社で認められるために、自社に利益をもたらすために、行動しようとするでしょう。

多様な価値観を持った人同士での協働環境にいる以上、仕事の進め方を巡る意見対立や確執はある程度仕方のないことなのかも知れません。が、なるべくなら避けたいものです。

仕事の内容ではなく、例えば「この上司には嫌われたくないから」といった感情的な理由で行動することはあまり合理的ではありません。

会社は非常に強力な磁場を持った存在で、会社とどうつき合うかで考え方はプラス志向にもマイナス志向にもなります。すべての人が会社に対して常に前向きでいるという状態が理想ですが、すべての人が満足できる状況があり得ない以上、会社に対してしがらみや不満を感じる人は必ずいます。

私が以前マニュアル制作のために常駐していたソフトハウスでも、ある社員同士が仕事の進め方を巡って毎日のように議論を闘わせていました。1人は会社にしがらみや不満を抱いている人、もう1人は会社に前向きな人でした。

しがらみや不満を抱いている人はとにかく自分が楽になる方法を考えますが、会社に前向きな人は自分よりも会社の利益を優先しようとします。この2人の議論はいつも決着がつかず責任のなすりつけあいの様相を呈していました。

たとえ自分が会社に対してしがらみを感じていなくても、別の人が感じていれば、その人と折り合うなり妥協点を探るなり、あるいは考え方が合わないということで放っておくなり、いずれにしても何らかの対処が必要になります。こういったことを気にしなければならないということも1つのしがらみと言えるでしょう。


メーカー製のPCよりも自分で部品を選んで組み立てた自作PCの方が拡張性が高く愛着もわくものです。

一人で仕事をしていると専門知識や人脈などの仕事に必要なパーツはすべて自分で集めて組み立てる必要が出てきます。逆に自分でじっくりと吟味できるため納得のいく“自作ワークスタイル”を追求することができます。もしうまくいかなければ原因は自分にあるわけですから、不平不満──多くの場合、他人に向けられるものです──を感じることはなく、従ってしがらみもありません。

でも、“自作ワークスタイル”はすべてが自己責任です。何かが起きても自分で原因を見つけて修復する必要があります。メーカー製のPCであれば、サポートセンターに問い合わせることで解決の糸口が得られるかもしれません。これはメーカーというしがらみがあるからこそ、トラブルの原因を一定の範囲に追い込むことができるのでしょう。

ちなみに「しがらみ」とは「柵」と書きます。柵で囲まれているからしがらみなのですね。しがらみの内と外とどちらに身を置くのが自分にとってしっくり来るのか、それは最適なワークスタイルを考える上での指標の1つとなりそうです。

投稿者 : 大橋 悦夫 | 投稿日時 : 2008.01.07 23:59

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