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ゲラ戦記・開戦

2008.11.04

ここ数週間は、本の執筆にかかっていました。

今朝ほど、ようやくすべての原稿を書き上げて、これからいよいよ「ゲラ戦記」と呼ばれるフェーズに入ります。とはいえ公式な用語ではなく、執筆仲間の間で流通している言葉で、本の執筆を戦役になぞらえての用語です。

ちなみに一冊の本ができるまでのフェーズを大きくわけると次の3つ。

 1.前哨戦:企画会議
 2.会戦 :原稿執筆
 3.掃討戦:校正作業(ゲラ戦記)

どんな本にするか、あーでもないこーでもないと編集者と話し合う前哨戦は、もっとも頻繁に起こる戦いで、次のフェーズである会戦に至ることなく散ることも少なくありません。

企画がうまくまとまり、出版社の社内会議での決裁が通れば、晴れて会戦です。

ここからは著者の孤独な戦いとなり、たえず不安やプレッシャーに苛まれます。ひとたび出版されることが決まれば、その瞬間から出版社の編集者はもちろん、営業、取次、書店、など多くの組織や人がプレイヤーとしてエントリーします。彼ら全員がたった一人の著者の包囲網を作り始めるのです。

直接対峙するのは編集者一人ですが、その背後には数多くの人がうごめいている。

一見すると孤独な戦いながらも、ここで負けることは見た目以上の被害をもたらしうるわけです。そういう意味では、単に締め切りまでに原稿を仕上げる、という作業能力以上に、こうしたプレッシャーに押しつぶされないメンタル・タフネスが求められます。

タフではない僕にとっては、このフェーズのしんどさにいつも苦しめられています…。

そんなわけで、なんとか乗り切って掃討戦にまで持ち込めれば、一安心なのです。

とはいえ、会戦フェーズでの失策はそのまま掃討戦フェーズに影響を与えますから油断はできません。討ち損ねた“敵”による返り討ちにあうのです。


編集者から、

 「ここは意味がよく分からないので、
  わかりやすくリライトしてください」

といった“ミサイル”が次々と飛んできます。ここまでくると、ページ割りも確定しているため、大幅な加筆や削除といった“ウェポン”はそうそう使えないため、苦しい戦いを強いられることになります。


そんなゲラ戦記はまだ始まったばかりです。

▼次にすること:
・ゲラ戦記を戦い抜く


▼明日やめること:
・メール乞い(「メール来てないかなー」とやたらと送受信ボタンをクリックしない)


※「やめること」を書き始めた理由はこちら

投稿者 : 大橋 悦夫 | 投稿日時 : 2008.11.04 23:55

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コメント

名前:いよりん2008年11月09日 00:07

このブログを拝読して
今回の戦闘(!)の全体図が
見えました。

まだまだ序の口ということですね。
ミサイルが飛んでくるのか・・・(汗)

ありがとうございます!

あと・・・
メール乞いをしているのは
私だけじゃないってわかって
安心しました。

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