セミナーのお知らせ
2007.09.28
来る、2007年10月10日(水)に都内(渋谷)にて、以下のセミナーを開催します。
第12回あすなろBLOGセミナー
やる気ハックス ― 仕事のモチベーションを3倍アップする方法―
本セミナーは、佐々木正悟著『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』の出版記念セミナーです。
今回ご紹介する書籍のテーマ
自分のものでありながら、なぜか思うままにならない「やる気」。
「締め切り間際に120%の力を出すより、時間のあるときに80%の力を出したい」
「たくさんの仕事を抱えているときに、意味もなくメールチェックする自分を何とかしたい」
「とにかく取りかかるのに腰が重い。取りかかってしまえば何とかなるんだけど…」
などといった自己嫌悪の嘆きをよく聞きます。しかしこういった「症状」が起こるのは、あなたが特に「怠け者」だからでも「やる気がない」からでもありません。
実は「やる気」はあなたのものであっても、あなたの自在にはできないものなのです。それはあなたの「脳」がコントロールしているのです。今回のセミナーではそんな「脳」と上手に交渉することで、「やる気」を誇大広告抜きで3倍は活用できるようにする方法を、お伝えしたいと思います。
詳細・お申し込み
第12回あすなろBLOGセミナー
やる気ハックス ― 仕事のモチベーションを3倍アップする方法―
●日 時 :2007年10月10日(水) 19時00分~21時30分(18時30分開場)
●会 場 :パソナテック本社(渋谷)【地図】
●参加費 :2,000円(懇親会軽食費込)
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.28 15:12
「病気」の意味するもの
2007.09.27
このブログ中にも何度かとり上げている「ツレがうつになりまして。」(細川貂々著、幻冬舎)には、ところどころ非常に示唆的なエピソードが、さらっと登場します。
冒頭、ツレさんが鬱になるまでのエピソードもそうです。ツレさんは最初、比較的「できるビジネス・パーソン」として過酷なリストラをくぐり抜けます。ささやかな「生き残りお祝いパーティ」のシーンまでちゃんと出てきます。
けれどそこからツレさんの仕事が急にきつくなります。過酷なリストラによって、人手が激減したせいでしょう。
フランスで育ったということですが、英会話は苦手そうなツレさんは、「英語でのサポート」までさせられているうちに「死にたい」と言い出してしまったわけです。
会社は趣味でリストラしているわけではないのでしょうし、経営がきついから「合理化」したはずですが、出来る従業員だけを選りすぐって残す「合理化」は、結果として合理化にならなかったようです。
というのも、選りすぐりのツレさんも、ほぼ間違いなく「選りすぐられた」おかげで病気になってしまって、会社を辞めてしまったわけですから。
「社会とはそういう厳しいもの」なのかもしれませんが、このマンガの結末近くで、会社がなくなってしまった(つぶれてしまった?)エピソードに至ると、「病気」だったのは結局、会社の方だったのではないか、というふうにも読めてきます。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.27 18:27
できれば表情豊かに
2007.09.26
まず、最近になってようやく、情動や感情の発達も、知性と並んで人間進化の大事な要素と考えらるようになってきました。これまでには、次のような考え方が根強くありました。人間の「理性」が発達したため、下等動物の「お家芸」である「感情」や「情動」は抑えることが出来るようになった、という考え方です。
実際には特に感情、そして感情表現ということになると、一般の動物はあまり得意ではありません。「下等」になればなるほどそうです。
実際、少なからぬ生物には「感情表現」するといっても「顔」すらありません。「顔」がなければ、「顔の表情」もないのが道理でしょう。
サルのような「高等」動物になると、呵々大笑は出来なくても、微笑みくらいはします。微笑む方が大笑するより簡単というのは不可解に思えるかもしれませんが、御自分でやってみれば分かります。微笑みは「作る」ことも出来ますが、大笑を作るとなると、ちょっとした演技力を要するでしょう。
最近になって、「微笑」は霊長類が発達させた「戦略」という考え方が広がってきました。愛想笑い、作り笑い、卑屈な笑い…と、ようするになんでもいいのですが、これらは「降参と友好的態度」を伝えるメッセージだというわけです。
でもこれだと、おさるさんにも本能的に出来るくらいですから、人間には容易に「演技」できてしまいます。それでは、「本当にうち解けている」ことを示すための「メッセージ」を伝える上で都合が悪いので、簡単には「作る」ことの出来ない、はっきり分かるメッセージを、人間は進化させてきたというわけです。
逆に考えると、「無表情」は人間社会にあっては、あたかも「本当はうち解けていないよ」というメッセージになりかねないようです。比較的無表情な私には困ることなのですが…。
もちろん、時と場合にもよるし、何より「表情」をはっきり出すのは苦手という人は、私に限らず少なくないはずですが、うち解けたい相手に対しては、表情をはっきり示した方が、いい雰囲気を作り出すことが出来るようです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.26 18:22
「アルツハイマーのクスリ」
2007.09.25
この研究自体については、私の知っている人がアメリカの大学で研究していることもあって、非常に目新しいニュースというわけではありません。しかし、この段階まで至ったということは非常に喜ばしいことです。
日本は世界で1、2を争う長寿大国ということもあって、認知症、アルツハイマーの問題は、実に深刻です。しかし精神障害のほとんどの話題と同じく、この手の深刻さに強い興味を抱くきっかけとなるのは、肉親の誰かが何らかの症状を患われた場合でしょう。
アルツハイマーの「悪玉」としてやり玉に挙げられるのは、「βアミロイドたんぱく」。これを「何とかすれば」病状は改善できるはずというのが、このテーマをものすごくおおざっぱにした場合の「結論」ですが、なんと飲み薬でそれを「何とか出来そうだ」というのが毎日新聞の記事内容です。
「悪玉」は難しい名前になっていますが結局のところ「タンパク」なので、「免疫」という問題としてとらえれば、「何とかなりそう」な感じがします。実際そうだったようで、動物を使って実験した結果、βアミロイドタンパクに対する「抗体」を作ることが出来るようです。
ただ、ワクチン、抗体という話になりますと、厄介な問題が「副作用」。副作用問題に関しては私自身、生まれた頃からのぜんそく、アトピーもちということで、ワクチンだとかホルモンだとかいった話になると、過敏に反応してしまいます。
毎日新聞のニュースの肝は、「どうやら副作用がひどくならないワクチンが、口から摂取できるようになったらしい」という点です。安全性に万全を期すために「これから研究を続ける」わけですが、5年前に私がアメリカで聞いた話に比べると、ゴールまでの距離は相当に縮まっているという印象を持ちました。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.25 18:29
「神経衰弱」をなるべく避ける
2007.09.21
自戒を込めつつ、というやつですが、仕事中に「神経衰弱」をしてしまうとストレスフルな結果になりがちです。
「神経衰弱」というのはもちろんトランプゲームのひとつです。全部裏返しにしたカードを敷き詰め、自分の順番が来たら二枚めくって、同じ数字が出たらそれをゲットできる。「短期記憶」を競うゲームです。
これほど「短期記憶」をうまく説明してくれるゲームもありません。このゲームではとにかく、どことどこにどの数字があるかをよく覚えておける方が勝ちです。それはかなりの認知資源を要求することです。
しかし、ゲームが終わってしまえばこの記憶は消滅します。その意味で全く一時的な記憶です。これを長期記憶にしまう人は誰もいません。あんなに必死になって覚えても、それはゲームの間に限った話なのです。
仕事において、このようなやり方をするのは、精神的苦痛をもたらすことになるでしょう。だからミーティングや打ち合わせ中は、必死になって記録を取っておくわけです。その場限りで記憶が消滅してしまっては後で困ったことになるからです。
ちなみに、短期記憶を長期記憶化する(長期増強といいます)場合と、ノートから検索する場合とでは、脳の使い方が違います。紙に書いておいてそれを読み返す方が、長期増強するよりも、はるかに楽です。
疲れているときにメモやノートをこまめに取るのは、いっそう疲れを増すように思えますが、心理的に考えてみるとやはり、記録を取っておく方がはるかに「お得」です。だいたい、授業中に勉強していた学生の方が、時間の使い方は上手に見えたし、成績もよかったものです。
私は寝てましたけどね。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.21 18:42
あまりにフィードバックがよすぎると
2007.09.20
たとえば、音響設備がもう一つのコンサートホールだと、オーケストラの演奏が芳しくなくなる、という報告があります。その理由はおそらく、「自分で自分が聞けない」からでしょう。
このように、自分のやっていることが適切であると確認することで、つまり適切なフィードバックを得ることで、モチベーションを高めることができるという考え方があります。
確かに、のれんに腕押しといいますか、自分がわざわざ行動を起こしているというのに、その反響がまったく得られないのでは張り合いがないというものです。
しかし、適切なフィードバックが得られれば、モチベーションが上がるということから、フィードバックがあまりにも得られ過ぎると、モチベーションに歯止めが利かなくなるという問題も、指摘されています。
その例で登場するのが、「テクノストレス」という一時流行った言葉です。
PCは非常にフィードバックがよく得られる装置のため、ついつい「のめり込んで」しまいがちです。コンピュータ操作中、人間の時間感覚は、かなりの狂いが生じると言われています。
私自身はプログラミングなどはできませんが、たとえばブログのデザインをいじったりしていると、時間が異常に速く過ぎ去ります。あっという間に2時間などといったこともあります。私の2時間の集中力にしては集中度が高すぎます。
そうなるのは、デザインをいじった結果が非常に素早く得られるために、どんどん新しいデザインを試したり、細かい部分に手を入れたりしたくなるからです。
けれども、普段の2倍もの集中力で作業にたずさわっていては、充実はしているにせよ疲れもします。そういうことを続けていれば、心のエネルギーを消耗しがちになるものでしょう。SEさんという職業で、うつのような病気が多く出るのも、分かるような気がします。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.20 23:37
凹んだときの回復方法
2007.09.18
そういう状況で、最近思い出したひとつの「心理ハック」が「書き留めること」です。
私は当初、この方法がなぜ有効なのか、分かりませんでした。イヤな出来事があって、それを書き付けておいては、ますますイヤな気持ちになるのではないかと思いました。
しかしそうではないようです。気分というのは結局、出来事に張り付いているわけではなくて、自分自身に張り付いているものです。だからこそ厄介なわけですが、自分に張り付いているということは、見方によってはそれを「はがす」ことも出来るわけです。
「書き付ける」とはその「見方の変化」を得るひとつの有効な方法です。もっというなら、出来事に反応するのは脳でいえば情動系。しかしあったことを書くときに使うのは、脳でいえばもっとこうじの情報処理系です。ここを活性化することで、情動の暴走を抑制することが出来るのです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.18 16:45
第11回あすなろBLOGセミナー 仕事に活かす3つのハックス
2007.09.06
http://blog.pasonatech.co.jp/tech/seminar_blog/104/4435.html
18:30 開場
19:00 セミナー開始
20:30 懇親会(軽食付)
21:30 終了予定
「今日は中止じゃないかな」と私自身が朝から思っていた中で、お集まりいただいた皆様、本当にありがとうございました。
今日は私自身の、セミナー中の心理状態をさらっと。
「手慣れている」と思ってくださる方もいらっしゃるようですが、パートナーの大橋悦夫さんはともかく、私自身は「膝が笑っている」状態です。緊張感でガチガチ、喋っている内容も、頭が真っ白とは言わないまでも、灰白色でよく思い出せません。
こういうとき、脳内・体内は扁桃体が活性化していて、コルチゾールレベルが高くなり、ノルアドレナリンの放出過剰気味です。考え事や、口を動かすことや、何かを思い出すには有用な神経伝達物質ですが、多すぎるとうまく回らなくなります。
でも、これらのレベルがググンと上がってから、解放される懇親会では、独特の多幸感に包まれます。ある意味、この落差を体験できる私は、幸せ者だと思います。第一に、これほどの緊張感をもつ機会に恵まれているという意味ですが、第二に、その解放後にきちんと脳内化学物質のバランスが戻るからです。
そのようには戻らないという人もいるということです。
もう一度、本日は関係者の皆様、お疲れ様でした。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.06 23:59
性格のタイプと人生のタイプ
2007.09.05
「そこに山があるからだ」登山家への質問に対する答えとして、これは有名ですが、出所を私は知りません。
心理学で、この答えはひとつの「性格類型」を表すものとして紹介されることがあります。
人によって、自分の行動を起こす理由は様々です。ということは、自分の行動を起こさない理由も同じくらい様々です。
「なぜ山に登るのか?」
「そこに山があるからだ」
という対話が成立するなら、
「なぜ立ち止まっているのか?」
「そこに山があるからだ」
という対話だって、十分成立可能でしょう。
もちろんこれは「性格」ですから、どちらがよりよい考え方だということにはなりません。でもおそらくは、自分と似た動機や価値観を持っている人の方を、人は高く評価するでしょう。
次のやりとりはいかがでしょうか。
兄「おまえは、どうして飲んだくれになったんだ?」
弟「オヤジが、飲んだくれだったからだよ」
弟「そういう兄さんは、どうして飲んだくれにならなかったの?」
兄「オヤジが、飲んだくれだったからさ」
「性格類型」に対して価値付けをすることに、あまり意味はありません。それでも、「性格類型」とある種の病気には、強い関連があるという証拠は、わりとあります。(たとえば「タイプA」と「心臓病」)。
少なくとも、「性格」は人生に大きな影響を与えてしまいます。そしてそれが悪い影響であれば、多少とも「人生への性格の与える影響」をマイルドにすることも、心理学のひとつの活用方途です。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.05 17:48
決して公正ではない見方であっても
2007.09.04
そのA国の中でも、多少とも「反政府的な」新聞記者が、できるかぎり「公正中立な」視点で記事を書いたとしましょう。この記事ははたして、「公正中立」なものになるでしょうか?
まずならないはずです。「うつ病」の患者さんの、「理性的な状況判断」もこれと似たところがあります。
だれしも、自分の状況がせっぱ詰まっているというのに、そう「第3者的に客観的な判断」を出来るものではありません。
・なぜ自殺するしかないような気がするのか?
・なぜ身体が悪くなくても身体が動かないのか?
私たちにはたしかに、自分の感情が判断に強い影響を与えていると「自覚する」ことで、理性的判断にすら酌量を加えるということは可能です。が、そうしたからといって妥当な判断が出来るとは限りません。
まして、その判断にもとづいて行動するとなると、全然話が違ってくるでしょう。
それでも私たちは「判断しない」というわけにはいきませんし、「自己奉仕バイアス」の強い影響下にあっても、その判断を活用して生活するしかありません。
ですから、健康なときに「万が一に備えて判断しておく」というのは、いい方法だと思います。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.04 19:44
『床下の小人たち』
2007.09.03
中で『ファンタジーを読む』(講談社+α文庫)は好きな本です。ここに出てくる「お話」のほとんどは知らないということも、この本の楽しみを増してくれます。
この本に収録されている物語と、それに沿う形での深層心理学の解説は、あるいは専門家が見ても一般の人が見ても、どうかな…と思わないでもないかもしれません。
それでも、収録されている物語自体が秀逸で、しかも河合さんの目の付け所が的確で押しつけがましくないため、深層心理学的文学批評としてはとてもいい本です。この本を読んでいるだけで、気分が良くなってくることもあるほどです。
その第7章に、メアリー・ノートンという人の物語『床下の小人たち』が紹介されています。暗喩と示唆に富んだ、いわゆる「しんみり来る話」です。あるいは英国文学的、という言い方が許されるでしょうか。ハッピーエンドでは決してありませんが、バッドエンドでもありません。
主人公は小人たちの家族です。彼らが「間借り」している人間たちの家から、小事件がいくつかあった挙げ句、「引っ越し」しなければならなくなるという(だけの)話です。
河合隼雄さんは最後に、こうまとめています。
ところで、小人はどうだろう。それは実のところ、いてもいなくてもあまり変わりはないが、少し厄介なくらいにさえ思われる。しかし、ノートンの作品を読んでいて、小人の絶滅を願う人があるだろうか。誰しもその存続に荷担したくなるのではなかろうか。何も役に立っていないのに、それを失うことは重大な損失と考えざるを得ない。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.09.03 20:27





