やる気を起こす心の鏡
2007.12.06
人間とにかく、何かをやるからには、それをやったという証拠が欲しくなるものです。古い言い伝えですが、言うことを聞かない囚人を参らせるために、穴を掘らせてそこを埋めさせる作業を、何度も繰り返させたそうです。
自分がやっていることは全く意味がない――そう思うとどうしても人は落ち込み、やる気などなくなってしまいます。逆に、自分がやっていることが、鏡像のようにはっきりしていると、少なくとも続けていられる気がします。
良い例がキーボードで、タッチタイプの音が心地よいと、文章を書いていてあまり疲れません。これが、タイプしても音が出ない製品だと、やはり微妙な感じがしてきます。そういうものを重宝する場合もありますが。
自著の中で述べたことですが、「やる気」というのは、たとえ「私のやる気」であっても、完全に「私のもの」ではなく、ある程度以上脳や神経系によって管理されています。ですから、脳に「やる気をこのくらい出すように」と提案して、それを納得してもらわなければなかなかやる気は持続しません。
見た目感じの良さそうな、あるいは使い心地がとても良さそうな製品がよく売れるのは、きっとこのことと関係があります。あるものを操作しているとき、自分がそれをいじっているときのイメージというものがあります。その自己イメージが良好でないような行為には、すぐに嫌気がさしてしまいます。
そんな活動に対して、脳がやる気をくれないのでしょう。脳は、「私のため」を思ってエネルギーを活性化してくれるので、私がやっていてイヤになるような活動に、エネルギーを回したくないわけです。
そういうわけで、仕事中に使うグッズやツールには気を配りたいものです。仕事をしている自分は好きになれずとも、せめてそのツールを使っている自分は、好きになれるように。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2007.12.06 14:36





