今週のまとめ
2009.10.30
今週のまとめ 今週のテーマは、行動療法でした。
行動療法のベースにはもちろん行動主義があって、最低でも古典的条件付けとJ・B・ワトソン、オペラント条件付けとB・F・スキナーのことは、知っている必要があります。
行動療法の長所と短所
http://blog.pasonatech.co.jp/sasaki/303/11895.html
決して簡単な話ではありませんが、常識感覚とそれほどかけ離れていないと思うので、専門用語を取り違えたりしていなければ、理解はしやすいでしょう。
深層心理の世界は、常識感覚とも合致しないし、専門用語もふんだんに出てきてしまいますが、行動主義は、それほど異様な世界の話ではないはずです。
J・B・ワトソン
http://blog.pasonatech.co.jp/sasaki/303/11906.html
心理学の世界では、一二を争う有名人ですが、その興味深い半生を知らない人も多いでしょう。 言うまでもなく、ワトソンの理論のほとんどは、イワン・パブロフの発見に負っています。
したがって、理想を言うと行動主義の理解のためにはパブロフを読むことも必要になりますが、そんなことを言っているときりがなくなるので、「行動主義」と言ったらかわいそうな犬の絵が浮かぶくらいで、とりあえずOKではないかと。
オペラント行動主義の基本用語
http://blog.pasonatech.co.jp/sasaki/303/11911.html
ワトソンの古典的行動主義と、スキナーの新行動主義の概念が、ごっちゃになってしまっている人がときどき見かけられます。それどころか、ごっちゃになってしまっている本すらときどきみかけます。
ちゃんと比較表が載っていて、色分けまでされている親切な本もありますから、そちらを眺めて区別しましょう。
B・F・スキナー『自由への挑戦』
http://blog.pasonatech.co.jp/sasaki/2009/10/29/
スキナーの代表作です。好きになれないという人は、絶対にいると思いますが、心理学者としてここまで大胆な提言をしているのは重要なことです。
この人自身の本を読む暇やエネルギーはない、ということでしたら、とりあえずたとえば、以下の本の中のスキナーの章をお読みになるという手もあるでしょう。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.30 01:00
B・F・スキナー『自由への挑戦』
2009.10.29
私たちは一般に「B・F・スキナー」としか覚えていないこの人の名前は、バラス・フレデリック・スキナー。行動することに価値を置くアメリカでは非常にうけのよかった「行動主義者」の第一人者ですが、代表作と言っていい「自由への挑戦」は決してうけがよくありません。
今ではむしろ、忘れ去られつつあります。
その理由は明瞭で、この本は「共産主義的なにおい」がするらしいのです。私には典型的に「アメリカ心理学らしい」感じがしたのですが、多くのアメリカ人に言わせると、「危険な書」ということのようです。
行動の動機は誤解されている
本書が物議を醸したのも、言語学者チョムスキーに激しく非難されたのも、 第一の原因はここにありました。
スキナーはフロイトだけでなく、およそ「精神主義」的な心理学に容赦しませんでした。物言いはそうラディカルに聞こえないのですが、主張は徹底していて「心理学は人間の行動の動機を勘違いしているので根本的に間違っている」と考えました。
「精神主義的な心理学」は人間の行動の動因を「内在するもの」に求めます。内面に動機があって、それに動かされて行動するというわけです。
スキナーはこれに反対しました。
環境こそが行動を作る
心理学者に限らず、今はほとんどの人が単純二元論を信じているようには思えません。行動を起こす「肉体」(目に見えるもの)と、行動を起こさせる「精神」( 目に見えないもの)をきれいに区別して、前者が動くのは後者による、と、単純に考えてはいないでしょう。
でもスキナーによると、みんなこれを信じている。だから「心の持ち方を変えれば」行動はよくなるという「前科学的な」主張があちこちではびこっていて、世界は少しも良くならない、というわけです。
これに対してスキナーが言いたかったのは、私たちの行動は環境によって決定される。たとえば、「特売」と書かれた牛肉のパックを見て、3パック買うといったように。
その「行動」が今度は「環境」を作り出す。たとえばその購買行動を見ていた近くの主婦も特売のパックを買うというわけです。
だからちょっと長くなりましたが、スキナーの行動科学において、「精神主義的な心理学」が好む、「人格」(目に見えない)だとか「無意識の目的」(目に見えない)だとか「精神の状態」(目に見えない)などというものを調べることはないのです。行動の動機は、どのような状況下と条件(どちらも目に見えます)でその行動が起こったかを調べればことは足りるからです。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.29 01:00
オペラント行動主義の基本用語
2009.10.28
スキナーは「スキナーボックス」考案し、ネズミがレバーを倒すように「条件付け」しました。
この場合には青年はネズミにたとえられます。
レバー倒しはメールチェック。
出てくるチーズは女性からのメールです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.28 01:00
J・B・ワトソン
2009.10.27
前日登場した「行動主義」と言えば、J・B・ワトソン。精神分析の父がフロイトだとすれば、行動主義の元祖はワトソン。
ワトソンの心理学が「行動主義」(あるいは行動科学)と呼ばれていて、「行動心理学」とあまり言われないのは、 本来「意識」や「心」を扱っているはずの「心理学」から「心」を追い出してしまったから。
ワトソンという人は大変な野心家で、「心理学」を「科学」とするべく、目に見えない「心」などというものを扱うのはやめて、目に見える「行動」こそ、心理学の対象とすべきと主張した。
イワン・パブロフに強い影響を受け、動物の学習行動を集中的に研究するようになる。その活動はすぐに幅広く認められるようになり、29歳でジョンズ・ホプキンス大教授、37歳でアメリカ心理学会会長になった。
その後、B・F・スキナーにいわせれば「今ではどうってこともない」助手との不倫や、性交渉中の脳波測定研究などがスキャンダルとなって、最終的には大学を解雇される。
その後の人生も波乱に満ちていて、 広告代理店に入社。今でいうところの「心理学マーケティング」手法を活用して業績を上げ、最終的には有力幹部にまで出世した。
▼参考資料
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.27 01:00
行動療法の長所と短所を説明せよ
2009.10.26
【問題】
行動療法の長所と短所を説明せよ
【方針】
まず「行動療法」を説明し、それから長所と短所を説明するのが当然の流れでしょう。
どちらかと言えば、「行動療法の長所」の説明の方がやさしいでしょう。「行動療法の短所」のイメージは簡単にわくと思いますが、それをテストの回答らしく丁寧に書くのは意外に面倒そうです。
▼「行動療法」とは
・実験によって証明された行動理論の活用による行動変容法
こういう文言だと、丸暗記したくなりそうです。しかし言っていることは明快で、「行動理論」という実験結果を踏まえて、行動を「望ましい方向」へ変化させる方法だということです。
・行動療法は、症状や問題行動を学習によって形成された習慣と考えます。したがってこれを「消去」し、適切な行動を獲得することを治療目的とします。
▼行動療法の「長所」について
・理論的に体系化されているため、治療法が容易に習得できる
・実証的な裏付けがあるため、いつ誰が行っても同様の効果が得られる
・治療方法に多様性が持たせられるため、治療の適用範囲を広げられる
・治療の査定が行いやすく、治療期間が比較的に短期間で済む
以上の特徴はすべて「実験」をベースに置いていて、目で見て確認でき、数値化できるという特徴と関連しています。
「行動主義」は「科学としての心理療法」を目指しているため、このような面が強調されているのです。
したがって、「抑圧された過去の経験」といった、目で見ることのできない「原因」を求めることをしません。それだけに直感や思弁を排することができ、より客観的な方法論を追求できるわけです。
▼行動療法の「欠点」について
・主に動物実験から得られたデータをもとに人間の行動を規定している
・機械論的に人間をとらえている
・治療に役立つことの少なくない「治療者−患者間」の関係への配慮が少ない
これらは当然指摘される欠点であり、特に精神分析の側からよく発せられました。
「誰がやっても同じ結果が得られる」という長所はそのまま、ケース・バイ・ケースの人間関係を軽視するということにつながりやすいわけです。
さらに「結果としての行動」を重視するあまり、事実上「原因」を無視する姿勢は、問題の本質的解決につながらない、という批判を受けることにもなりました。
これに対して「行動主義」としては、表面に現れている「問題行動」が「問題」なのであって、「色々な問題行動」の「本質的原因」が存在するという仮定に論拠がない、との立場をとります。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.26 01:00
今週のまとめ
2009.10.23

今週は『iPhone情報整理術』など、お知らせが挟まってしまってすみませんでした。
「臨床心理」のテーマとしては、D・ウィニコットの「対象関係論」。 冒頭の図で言うと、黄色の部分についてでした。
このように、項目が加わるごとに図表を充実させていきたいと思います。もちろん、「精神分析」だけがテーマではないので、その意味でも図は広がっていくでしょう。
ではまた来週に。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.23 01:00
ドナルド・ウィニコット(Winnicott, D. W.1971)
2009.10.22
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.22 01:00
『iPhone情報整理術』本日発売です!
2009.10.21
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先行発売分が所々で完売し、amazonで1000部入荷しているうちの80%程度がすでに予約済みになっているなど、ありがたいお話を次々にいただいております。
拙著ながらこれほど話題になっているのは、共著者の堀正岳さんの力もさることながら、こういう本が待たれていたのだと思います。iPhoneの表面をなでているのでは飽き足らないので、投資した分をしっかりと回収したいという希求の表れだと思うのです。
私はあまり名言や箴言を喜ぶことのできないひねくれ者ではありますが、本を書くに当たっては、いちいち思い出している言葉があります。「恋人のように好きになれる本を探せ。それがなかったら、そうした本を書け」というものです。
これを私に偉そうに語ったのは他ならぬ私の妹なのですが、どうもこれが耳に残ってしまっています。しかしなかなかそこまでの本が書けるわけもないのですが、本書はそれに近い「あたりの感触」を得ています。
書店などで、お手にとって頂ければ幸いです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.21 00:34
「第1回 実践!マインドハックセミナー」を大手町で開催
2009.10.20
先日お知らせいたしました、11月9日(月)の「
大手町の今回のテーマは、「スピードハック2010」。
『スピードハックス』(日本実業出版)
そんなに古い本ではありませんが、
そこで今回、『スピードハックス』
大手町では「実践!マインドハック」ということで、
※当日の準備として可能であれば、
・普段から、タスクリストにあげながらやれていないことを1つ
・普段から、タスクリストにあげているものの、
なお、参加のお申込は、以下のページよりお願いいたします。 ▼http://kokucheese.com/event/index/602/
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.20 01:00
ウィニコットの「自己」と「移行対象」について説明せよ
2009.10.19
方針
ウィニコットの自己論
移行対象
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.19 01:00
今週のまとめ
2009.10.16
今週ご紹介したのは結局、「フロイト親子」と「防衛機制」にとどまってしまいました。(『iPhone情報整理術』の紹介に1日使った関係もありますが)。こんなふうに、このブログでは亀のあゆみのように進んでいく予定です。くれぐれも、「このブログを読んで臨床心理士の資格を取ろう」などとしないようにご注意ください。このブログはむしろ、興味のきっかけとしてください。
一応以下に、今週分で登場してきた内容の簡単な位置づけを紹介しておきます。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.16 00:05
そもそも「防衛機制」とは?
2009.10.15
「防衛機制」という言葉自体は、そんなに日常で耳にすることはないはずですが、「抑圧」とか「合理化」とか「投影」とか「同一視」などという言葉を耳にすることは、あると思います。
これらはすべて精神分析学の「防衛機制」の中のサブカテゴリーです。「防衛機制」それ自体は、直ちに「悪い」と決めつけられるようなものではなく、注意してみていれば、誰もがやる「心的機能」です。
防衛機制の定義
防衛機制とは何よりもまず「自我の働き」です。
なぜ自我がそのように働くかといえば、「自分を守るため」です。 本能的欲求と現実との間に葛藤が起きたとき、極度な自信喪失などによる人格崩壊を防ぐ目的で、行われます。教科書的にはこんな記述になっているはずです。
防衛機制には、抑圧、退行、置き換え、昇華、投影、合理化、反動形成、同一視、などなどがあります。
以下で、ごく代表的なものだけをピックアップしてみます。
抑圧
精神分析の代表的防衛機制の1つです。他の概念は全部忘れていても、これを忘れるのはまずいような概念です。まして、防衛機制の上に抑圧を持ってきてはいけません。
抑圧とは、不都合な考えや感情を意識から排除しようとする「無意識の」作用のことです。 意識的な抑制とは区別されています。
一般的な抑圧としては「性的願望」や「身内に対する憎悪」などがよくあげられます。
退行
「爪かみ」「指しゃぶり」をやったりするのを見とがめられて、この概念を指摘されることが私などはあったのですが、(ちなみに私にそういう癖はありませんが) さほど正確に理解されている概念ではありません。
「退行」とは、「すでに到達した発達地点よりも前の段階へ戻ること」です。「爪を噛んだから幼児回帰」というようなことではありません。
また、「むかし、爪を噛んでいた頃に戻ること」とも違います。
一般的には心的外傷を受けるような体験時に現れがちとされ、昔どんな癖を持っていたかというようなこととは関係なく、「フラストレーションによって引き起こされる、本人の現在よりは未成熟な行動」についていいます。
反動形成
これも、ときどき耳にしますが、あまり防衛機制の反動形成とは関係ない話になりがちです。英語では、reaction formationで、これを「反動形成」と訳したから、話が混乱しやすいのかもしれません。
「反動形成」とは、「自分の欲求と正反対の行動をとること」です。「防衛機制」の1つだから、こういう行動に出るのです。
「抑圧」であれ「退行」であれ、「本能的欲求を満たしがたい現実に直面しての行為」であることに注意しなければ始まりません。
たとえば敵意を持っている相手に対し、えらく好意的かつ敬意を払って接するなどは、「反動形成」を疑ってみてみてもいいでしょう。その場合には、敵意を持っている相手に対して、敵意をもってぶつかるわけにはいかない現実の事情が意識されています。
防衛機制はもちろん他にも色々ありますが、どれにもかならず、本能的欲求を満たしがたい現実に直面している場合に起こることを念頭に置きます。そんなことはいくらもあるわけですから、防衛機制はいたる所で見られるわけです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.15 15:00
アンナ・フロイトの自我心理学
2009.10.14
一般的な心理学、ましてや神経科学が進んできた最近の認知心理学の領域などでは、わざわざ有名なジークムント・フロイト(以後、S・フロイト)と、その娘アンナ・フロイト(以後、A・フロイト)の心理学を分けて細かく紹介したりはしませんが、「抑圧」「退行」「反動形成」「昇華」など、比較的よく知られている「防衛機制」を体系的にまとめたのは、父の方ではなくて娘の、A・フロイトでした。
S・フロイトがどちらかと言えば「自我」よりは「超自我」と「無意識」の葛藤の方に焦点を当てたのに対して、A・フロイトは「自我の調整機能」に焦点を当てたと言われています。だからその、「自我の調整機能」のうちでも重要な「防衛機制」を体系立てたわけです。
A・フロイトが「自我」を重視した関係上、父フロイトの「精神分析学」に対して、彼女の心理学派を「自我心理学」と呼んだりもします。
アメリカの教育学には、彼女の影響が明らかに感じられ、日本の教育心理学などにも「アンナ・フロイト」の名前がちらりとしか登場しないわりには、「自己への反転」、「昇華」、「合理化」など「防衛機制」の概念が当たり前のように出てくるのは面白いことです。
ちなみに蛇足ですが、「昇華」というのは、「満たされない欲望を、スポーツや勉強に打ち込むことで解消しましょう」という「教育的に好ましい青年のあり方」を指導したようなものではまったくありません。
「昇華」もまた「防衛機制」ですから、「慢性的に使われるようになると、不適応や精神病理を引き起こす可能性が高くなる」ものです。少なくともA・フロイト的な考え方によれば、そうなります。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.14 18:47
第1回 ライフハック心理学セミナー
2009.10.13
やや間が開きましたが、11月9日(月)に「第1回 ライフハック心理学セミナー」を、渋谷・パソナテック本社(渋谷) セミナールームで開催いたします。
これまで続けていた「マインドハックス研究会」と主旨は同様ですが、準備する時間もありましたから、気分を改めて名称を変更したいと思います。
第1回のテーマは、「仕事を楽しくするライフハック!」の心理学です。
仕事が楽しくないとすれば、それは「心の働き」によるものです。 仕事が楽しいという人がいれば、それもやはり「心の働き」によるものです。
『トム・ソーヤーの冒険』で、トムが壁のペンキ塗りを「楽しいもの」と友達に思い込ませる話は有名ですが、どうすればそうした「心理的操作」が可能になるかを、「ライフハック」や「GTD」というテクニックを通じて考えます。
▼告知ページ http://kokucheese.com/event/index/578/
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.13 22:51
「防衛機制」について「臨床心理的見地から」説明せよ
2009.10.12
今週から「臨床心理ノート」はこちらのブログで書くことにしました。第3回目です。
すでにライフハック心理学で書きましたとおり、当面は、「模擬テストの例題」を中心にアップしていきます。
この問題の背景に、知っておくべき知識が控えています。その周辺の事情まで詳しくなった方が、「やるべきことが分かるし言うべきことも明らかになる」のは、もちろん言うまでもありません。
【問題】
「防衛機制」について「臨床心理的見地から」説明せよ
【方針】
「防衛機制」について知っていなければならないことと、この手の問題で面倒なのは、「臨床心理的見地から」という条件が加わっているところでしょう。
この点に配慮して「定義」する必要がありそうです。 テストというのはけっこうコミュニケーション能力も発揮しなければならないところがあって、短い設問文のなかの言葉をさらに削り落としてしまうと、心証を悪くしてしまったりするから損です。
また、「防衛機制」については、フロイトの方だけではなく、クラインの「原始的防衛機制」について言及した方が無難です。その上で、「認知行動療法」などの話にまでつなげられれば、万全でしょう。
▼「臨床心理的見地」について
・なにがしかの心理的不適応、心理障害などの「問題」を「解決する」という立場で考える
というわけなので、「防衛機制」は一般的な自我の機能で、それ自体は問題ありません、というだけでは不十分でしょう。これだけだと、「適応機制」の説明だけに終わってしまった、と思われそうです。
「防衛機制」が問題となるのは、機械的に同じ種類のものばかりが用いられたり、何ら現実への適応に資しいないと思われる場合です。これも具体的に考えておくと、色々なことを思い出すのに役立つでしょう。
たとえば何につけても「反動形成」で対処するというのは、すでに不適応の表れとみなされそうです。
▼「防衛機制」について
・「防衛機制」とは自我の安定を図るために不快な体験を弱めたり避けたりする心理的機能
この用語を始めて用いたのは、アンナ・フロイトとされます。父のジークムント・フロイトではないことに一応注意。ただしもちろん、概念的にはS・フロイトが先に明らかにしたと考えるのが妥当。
フロイトの「防衛機制」には10種類上がっているが、全部暗記するのは面倒でしょう。ただその「すべて」が、羞恥心、不快感、不安などが意識化するのを阻む目的で機能することになっているので、自分に照らしていちいち探っていくと、覚えやすいかもしれません。
・「原始的防衛機制」はメラニー・クラインの提唱した概念
その名の通り、もっと「プリミティブ」な「防衛機制」で、早期乳幼児の「防衛機制」について考案したもの。特に自己愛、境界性人格障害などの説明によく用いられています。
▼追記
・「認知行動療法」との関連
基本的に「防衛機制」と言えば「精神分析学派」からの概念ではありますが、近年では、「ストレスコーピングとしての防衛機制」という観点からも検討されています。
どのような防衛機制をどのように用いるかは、人によって様々でしょうが、その用い方から自我の強さや傾向を知り、適切な用い方をアドバイスするという方法もあるようです。
▼参考図書
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.12 21:22
コーヒーを減らしてみる
2009.10.09
マインドハック
コーヒーを半分に減らしてみる効果の根拠
これは効果はあります。なぜなら、カフェインはあからさまに神経に影響を及ぼすからです。
とはいえ、普段たくさん飲まない人や、ぜんぜん飲まない人には使えないマインドハックですが、ビジネスパーソンにはコーヒーフリークは多いので、減らすことができればいい結果を招くでしょう。
カフェインを致死量までとることはまずムリですが、心理的に「よい影響を及ぼす」量をはるかに超えてとっている人がほとんどですので、本当に減らせれば、気分がよくなる可能性は十分あります。
私はこれができた日には、気分がよくなっています。普段とりすぎなのです。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.09 02:16
夜は小食で済ませる
2009.10.08
ライフハック心理学
スッキリ目覚めるために、夜は小食で済ませる心理学
脳が働きやすくするノート
ライフハックというほどのこともない、ふつうの知識ではありますが、知識は簡単でも、実行は難しいかもしれません。何と言っても「夜にごちそう」という習慣がありますから。
人間の頭は、寝ていても働いています。いわゆる「夢見」だけではありません。「脳は眠らない」などという言い回しすら、あるほどです。
したがって、消化活動が忙しいほど大食すれば、消化活動のためにも脳は働かなければならず、それが夜なら、睡眠中にやるべきタスク+消化活動のための脳活動というわけで、長い睡眠時間が必要になるのでしょう。
しかもお酒を飲むと、たとえ少量でも、脳の活動能力は低下するといわれています。お酒を飲んで、大食すれば・・・。
しかしながら、夜の小食は実行が難しい、とは思います。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.08 01:53
悪癖をひとつでいいから克服する
2009.10.05
マインドハック
悪癖をひとつでいいから克服すると、長期的視野に立つ能力が手に入る。効果の根拠
次の記事が、このマインドハックの根拠です。前述の禁煙成功者の例から考えると、一度は、目先の利益に強くおぼれたとしても、その弊害を痛感し、せっかちな性癖を見事克服した人は、もっとも時間割引率が低くなる。 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20091001-00000001-president-bus_all
個人的体験からも、この仮説にはなかなか説得力を感じます。
私は、持病を克服するために、砂糖、果糖、乳糖、アルコール、穀類の大半、根菜などを身体に入れないようにしているのですが、さすがに最初のうちは苦労しました。 完全にそれらの「味」や「魅力」から逃れられるようになるのに、5年近くかかったと思います。
その後、特別「意志力」や「精神力」が強くなったという気はしませんが、以前よりも「気が長く」なったと思います。 私はもともと感情的ではない方で、これは子供の頃からそうでしたが、せっかちではありました。
典型的なTypeAというほどではないにせよ、時間貧乏性で、何ごとも焦ってやらないと気が済まないところはありました。
そのことと関連して、何でも成果がすぐに現れないことには取り組めない性向が強くありました。 今では、年をとったせいもあるでしょうが、だいぶ影を潜めてきました。確かにこのことと、長期的な視野に立ったダイエットとには、心理的に関連性が感じられます。
投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.05 22:00
「洗い出しメモ」でタスクを小分けにする
2009.10.04
ライフハック心理学
「洗い出しメモ」でタスクを小分けにする心理学
記憶は連想的に引き出されるノート
「プレゼン資料をつくる」などのタスクを小分けにするというのは重要なライフハックですが、小分けにするためのとっかかりが思いつかない、ということもよくあります。
そんなとき、「関連タスクをとにかく洗い出す」ことから始めるとうまくいきます。(『スピードハックス』p44)。
出てくるものは、必ずしも作業ではなく、したがってタスクとしては分かれていかないように思えても、出し尽くしてみると、「小さなタスク」がいくつか現れてくるはずです。
記憶には、覚えている順番というものがあり、また文脈依存効果というものがあります。品川に行ってみると、水族館があったことを思い出す、というように、状況次第で何を思い出せるかの可能性は変わってくるのです。
「プレゼン資料をつくる」というタスクに関係するものを洗い出すというのは、ひどく時間がかかるような気がして、やる気がしないかもしれませんが、これをやってみるのが一番時間の節約になるものです。
これを手元でシステマティックにやるために、今ならばEVERNOTEを使えます。「外出」というタグを用意し、そのサブタグに地名などをぶら下げておけば、そこでやりたいことやできることを、日頃からデータベース化することもできるわけです。
出先でEVERNOTEをチェックするには、やはりiPhoneやスマートフォンが便利でしょう。iPhoneをお持ちのかたには、私ならどうしてもやはり、『iPhone情報整理術』をオススメしたくなりますが、スマートフォンでしたら、こちらも拙著で申し訳ありませんが、『記憶HACKS!』もいいかと思います。
将来的には『EVERNOTE』だけで一冊本を書きたいところですが、書かせてもらえそうにありませんかね。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.04 23:24
デジタル入力に慣れる
2009.10.02
マインドハック
デジタル入力(フリッカーなど)に慣れる効果の根拠
「同化と調節」という概念があります。発達心理学などでよく使う概念ですが、「バット」などの道具を使う場合、「握って振る」だけなら誰でもできますが、「イチローなみに使う」となるとほとんど誰にもできません。
自分を中心として道具を使うことを「同化」、道具を中心として自分を変えることを「調節」と、一応定義しておきましょう。
一般的な生活空間でいいますと、直感的で手に馴染む道具は「同化しやすい道具」です。これはデザインがよい道具。しかし、どんな道具も「使い込む」努力をすれば、その機能で思いもよらないことができます。こちらはスキルアップであり、「調節」です。
かつて私は、デジタルツールへどんどん入力できるようになるため、身の回りからメモ帳やノートを一切遠ざけたことがあります。これは「デジタルツール入力」に、自分を「調節」するためでした。
もちろん、「紙のメモ並みに使えるツール」が出てくるべきだという意見もあるでしょう。これは「メモ用の道具など、同化的であるべきだ」ということです。こちらももっともな意見です。
ただ、鉛筆にも幼児は最初から「同化」できたわけではなく、それなりに「調節」したから使えるようになったという事実もあります。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2009.10.02 22:08













