抗うつ薬は効くものだとたいていの人は思っているだろう。
2010.02.28
抗うつ薬は効くものだとたいていの人は思っているだろう。私もかつてはそう考えていた。私は臨床心理学者なので、うつ状態で心理療法家を訪れる人たちを精神科医にまわして薬を処方してもらうようにしていた。薬が状況を好転させると考えていたからだ。
『抗うつ薬は本当に効くのか』はじめにより
本書は物議を醸さずにはおかない本である。多くの人に読まれれば、だが。(買われれば、ではない)。
現在うつ病でひどく苦しんでいる人が読むべき本ではないが、何らかの形で「うつ」と「関係している」人(その数は今や膨大になってしまった)は目を通す価値のある本。
結論から言うと、結局著者は、「効くと思っていた」ところから「ほとんど効くものではない」と「変節」した。けれども決して単純な変遷ではなかった。
たとえば冒頭の「はじめに」にもすぐ「プラシーボ効果」の話が出てくる。プラシーボは偽薬効果であり、「効くと思うと本当に効いてしまう」という効果のことだ。著者は「抗うつ」はまったくプラシーボ効果だと言っているわけではなくて、「プラシーボに比べて若干効果が上回るだけ」というのだ。
「若干」とは?
その議論が第1章に集約されている。「プラシーボ」対「プロザック」だ。ここを読んで納得のいく読者はいないだろうが、臨床心理学者が考えても結論がここにとどまっていることを知る価値は大いにある。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2010.02.28 15:17
これが、僕がリーダーになっていった出発点でしょうね
2010.02.28
僕は恐怖の心理学、否定の心理学を学びました。こうした子供たちが次々に死んでいることに気づきながら、「だいじょうぶ、僕は今ここにいる。生き残るために何をしなくちゃいけないのか」と問いかけていました。他の子供たちの関係でいうと、彼らがいかに脅威か、いかに力を持っているか、いかに創造的かを学びました。それに、他の子供たちに好かれたくもなりました。僕はそのために物語を作りました。今でも覚えているものもありますよ。たとえば、これはベッドじゃなくてボートだ、みんなでナイル川をくだるところだって想像しました。これが、僕がリーダーになっていった出発点でしょうね。
-フィリップ・ジンバルド(『心理学者、心理学を語る』より)
日本ではあまり馴染みのない名前の心理学者だが、彼は重要な学者の一人である。
この人は、インタビューにも率直に語っている。心理学者が子供時代のことを率直に語るというのは、難しいことだし、大事なことでもある。なんだかんだと言って、フロイトが非常に重要な影響を及ぼしている学問分野において、幼児期のことは率直に語りたくないと思うものだ。
だから、ふつうの心理学者は「背景」について問われると、大学時代を中心に答える。心理学を本格的に学び出すのは大学に入ってからだし、そういうふうに話を展開しても「嘘をついたことにはならない」からだ。
ジンバルドが上記のように、「大丈夫。今自分はここにいて生きている」などと考えたのは、彼が6歳の時のことだ。まったく異常な状況だった。彼はニューヨークの感染症の病棟に放り込まれ、治療もされず、「運がよければ生き残ることができる」という有様で放置されていたのだ。
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2010.02.28 01:00







