お母さん、ほら、手を離して自転車に乗れるよ
2010.02.10
「さあ、あなた方、ドレスのお話しはもう十分したんじゃない。このJさんは、作家(あるいは政治家、外科の先生など)です。だから『お母さん、ほら、手を離して自転車に乗れるよ』というゲームをきっとなさりたいと思います。Jさん、そうでしょう?」
エリック・バーン『人生ゲーム入門』の「なれた女主人」のセリフ
私はこれを読んだ時、笑ってしまった。心理学者というのは、皮肉屋である。全員が全員ではないけれど、高名な心理学者の書くものには、こうしたものが少なくない。
エリック・バーン自身、 作家(あるいは政治家、外科の先生など)にカテゴライズされる人だ。だからけっこう、「お母さん、ほら、手を離して自転車に乗れるよ」のゲームばかりしたがって、「KY」になっている自分を意識していたのだろう。「なれた女主人」に感謝する気持ちもあったに違いない。
『人生ゲーム入門』は 全編がそんな調子で書かれている。冗談のような代物に読める。これが「交流分析」の発案者による、交流分析を解説した本なのだ。
この交流分析、臨床心理士のための教科書などには、ものすごく生真面目な顔をして登場する。おそらく資格試験受講者の方々は、睡魔と格闘しながら、「親」「成人」「幼児」「トランザクション」などを暗記しなければならない。
創始者は、おそらく半分冗談のようなつもりで書いた本なのに。何しろタイトルが『人生ゲーム入門』だ。もっともこのタイトルは邦訳で傑作である。
| 人生ゲーム入門―人間関係の心理学 | |
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投稿者 : 佐々木 正悟 | 投稿日時 : 2010.02.10 15:40
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