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佐々木 正悟
2010年03月12日
クラシック音楽で赤ちゃんが賢くなるという考えは、今日まで、新聞、雑誌、書物で何度となく取り上げられ、多くの国の人々の知るところとなった。その過程で、もとの報告に出てきた「大学生」はだんだんと子供や赤ちゃんに置き換えられてきた。大学生に対する効果は赤ちゃんにも当てはまると思っているジャーナリストもいるけど、探にもとの研究を知らないだけの人もいる。
1999年、別の科学者グループが大学生に対して同じ研究を行ってみたところ、結果は再現できなかった。でも、最初の報告が間違っていたかどうかは大きな問題じゃない。 重要なのは、この考えを誰ひとり、いちどとして、赤ちゃんに試していないってことだ。
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だからと言って、子供のクラシックを聴かせてもしようがない、ということではない。それでIQが高くなったという研究が「ネイチャー」などに載ったことはないと著者は言っているにすぎない。
都市伝説というのは、「信じられやすい話」のオムニバスだろう。これを研究した本も最近は多く出てきているが、この手の話が人間の心に「刺さりやすい」のだ。
たいていは「クラシック」と言ってもモーツァルトであって、ベートーベンではないところも、ミソかもしれない。これは「大学生」を研究対象としたとき、使った音楽がモーツァルトのソナタであったことにも由来している。
もちろん、赤ちゃんにいきなり、ホフマンのオペラを聴かせても、「頭がよくなりそうにない」と直感的に思えるから、「キラキラ星変奏曲」あたりがオムニバス候補になりやすいのだろう。このあたりに「都市伝説」が広がっていく要因がありそうだ。
私の友達もかつて子供ができたとき、そういうCDを買ったと言っていた。私の妻も、娘にせっせと聞かせている。IQはよくならないとしても、まあ悪い影響はないんじゃないかと思いながら、私はだまって聞いている。
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