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CTOインタビュー

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第7回(4)ドリコム取締役井上氏「簡単で使いやすいものが作り出す新しい体験」

2007.05.14

学生時代から開発者として走り続けてきたドリコム取締役井上氏。最終回の第7回(4)では、 井上氏がドリコムでこれからやりたいこと、「簡単で使いやすい」が起こすこれからのWebサービスについてお話を伺います。

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本を読んで自分でやってみるのが成長への道

■学生時代から働くのはエキサイティングな体験だと言うのは伝わってきたんですが、逆に心残りってありますか。
就職活動をしてみたかったですね。大学3年のときはまだ迷う気持ちもあって、大企業に入ったほうがもっと技術的に優れた人もいるじゃないかとか。でもドリコムで採用を担当していた時に、大企業出身の人の話を聞いてみて、やっぱり自分でやるのが一番伸びるだろうなと思うに至り、それ以降は迷わなくなりました。

■自分でやるのが一番伸びるというのは、いろいろと経験した今もそう思いますか。

そうですね。僕は基本的に丁寧に教えることはあまりないですね。とにかく頑張ればできるくらいの仕事をやってもらうとか、本をいっぱい渡して「これ読んで理解して」と言って頑張ってもらうとか。本を読んで実践するという繰り返しが大事だと思います。

■井上さんは、本をきちんと読んで勉強するんですね。

人に教えてもらうより、本読んだほうがすべてがきちんと書いてあると思います。大学のときも、学校にはあまり行かなかったですが、講義の教科書は全部読みました。そのせいか、授業出てないのにテストの時は人気者でしたよ。教えるついでに、自分が仕事で作ったサイトとかを見せて自慢してました。

■自慢ですか。井上さんのお話しされる姿からはあまり想像つかないですね。

自慢しますよ。当時は、携帯のサイトや、プロモーションサイトなども手がけていたのでそういうのを見せて反応を見てました。今も自分が作ったものを社内で自慢したりしてます。(笑)

■できたものが人に見られるのはやっぱり嬉しいですか。

それはすごく嬉しいですね。

■それが井上さんがサービス開発する動機なんですね。


「新しい体験」をユーザーに届けるサービスを作りたい

■今後の目標は何かありますか。

明確な目標は特にないですが、今後も新しくて面白いものを作り続けていきたいなと思っています。

■新しくて面白いものとは、例えばどういうものでしょうか。
使っていて、「これは新しい体験をしている」と思えるようなものです。面白いで終わってしまうのではなくて、便利で使い続けられるようなものを作って、世界中に広めてみたいですね。

■新しい物を作りたいということですね。

いちから何かを作って作品として残したいという気持ちは、小学生の頃から変わってないです。

■これからこの業界を目指す人に対するメッセージをください。

これからIT業界はもっと面白くなってくると思います。日本発の革新的なサービスというのはまだ少ないです。なので、これからこの業界に加わる人も一緒に、日本発のすごいものを世界に広めていきたいと思います。

■日本発の革新的なサービスというのは井上さんの夢ですか。

そうですね。

■革新的な、というのは価値観が変わるようなサービスとか仕組みですか。

例えば、YouTube自体の機能である、動画をアップできる機能は何も新しくないですよね。でも簡単で使いやすいことで、あの規模でコンテンツが閲覧されたり、アップされるようになると、使う人にとっては「新しい体験」になり得ます。

■革新的なのは技術だけではないんですね。

サービスの根本にある技術やアイデアは革新的ではなくても、作りこんでいく中で、細かいところで新しいアイディアを入れて作ることで、それが便利になる。便利になって使う人が増えることで、それは新しいものになっていくと考えています。

■「簡単で使いやすい」というのはキーワードですね。

難しいものを簡単にするのは、結構想像力がいることですが、簡単になってしまったものを見ると別に誰でも作れそうな気がするものです。今は難しくて多くの人が使っていないものとか、技術的には可能だけどなかなかそれを便利に使える状態にできないようなものを、簡単で誰にでも使えるものに作っていきたいと思います。

■この業界には、難しく見えてたまたま使われていないものが、まだまだ転がっているとように見えるということですね。
そうですね。

■「簡単で使いやすい」が井上さんのポリシーであり、未来予想でもあるわけですね。

これからの予想と言うことでひとつ言うと、現在パソコンにインストールされているソフトウェアを見てみると、みんなで共有したいのにできない、共有できるけど難しいというものばかりだと思います。コンピュータとコンピュータを通じて、人と人とがつながっていけるといけたらいいですよね。

■コンピュータとコンピュータがつながるというと例えばどういうことでしょう。
ここでいうコミュニケーションとは、言葉のコミュニケーションだけではありません。例えば、写真の共有であれば写真が言葉の代わりとなってコミュニケーションの仲介になりますよね。

■何かを共有することでコミュニケーションが発生する可能性があるということですか。

そうです。人がコミュニケーションをとっているつもりがなくても、コミュニケーションが発生するということですね。

■なんらかの情報が行き来している状態ですか。

ええ。

■そういう状態を作り出すような、新しい何かを作っていきたい思われているわけですね。

そうですね。

■新しい何かとはなんでしょう。

例えば、人と人とのコミュニケーション、行動において、いろんな人が発信している情報を分析して、その分析結果をもとに有益なサービスを提供できるようなもの。弊社では「ソーシャルデーターベース」と呼んでいます。その際ポイントになるのは、なにかしらのアプリケーションを作ってデータベースを構築していくと、作ったアプリケーションの価値よりも、そのアプリケーションによって作られた情報の方が大事になっていくという考え方です。アプリケーション自体よりも蓄積された情報とそれによって提供できるサービスに価値があるということですね。

■蓄積された情報自体の価値ですか。

それがビジネス的にも優位性になっていくと思います。同じようなツールは作れても、そこの蓄積されている情報は複製して作ることはできないですからね。

■これからのドリコムさんの製品開発が楽しみですね。お話ありがとうございました。



今回でドリコム取締役井上氏のインタビュー連載は終わりです。
次回はウノウ株式会社CTOの尾藤氏です。
お楽しみに。

投稿日時 : 2007.05.14 22:19

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