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CTOインタビュー

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第1回(4) ネットマイルCTO長谷川氏 「エンジニアに必要なスキルは若い感覚についていくこと

2006.09.27

とうとう長谷川氏のお話は最終回です。Part4では、エンジニアに必要なスキルは若い感覚についていくこと」ということについて引き続き、株式会社ネットマイル 執行役員 CTO 長谷川 琢氏にお話をお聞きします。

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■プログラマを職業として選んだ理由

-なぜプログラマになったんですか。

長谷川氏:もともと東京に出てきた理由は音楽がやりたかったんですね。でもプロのミュージシャンというのは大変で、自分に才能もなさそうだったし、その音楽の世界なんてアナログの世界では、自分がいいと思った作品を売る人たちが良いと思うかは、全く別の話なのね。だから、そこから最も対極の世界へ行ってやれと思ったわけです。

デジタルな世界っていうのは1っていうのはだれが見ても1だし、0は0だし、誰が見ても評価は変わらない。たまたま、僕は数学を大学で専攻していて、ロジックを考えるということに対してのトレーニングを受けてた。だから、プログラミングというのを始めた時、論理を考えるということにすごくなじんでいたので、自分にとっては簡単に思えた。実際にバイトをはじめてみていいお金になる。これが楽だなと。僕的には食っていくには楽な世界だなと思ったのでこの業界を選んでます。

アナログな世界にいたのでデジタルな世界に入ったわけです。

-はじめに入社する会社を選んだ理由はなにかあるんでしょうか。

長谷川氏:当時はものすごい売り手市場だったので、理系の大学を卒業していればいくつもの会社から引き合いがあった。実際、いくつかの会社から内定が出てました。

大学生の頃、英語ができないというのが僕にとってすごくコンプレックスで、このままいくと、英語出来ないままになるなとわかっていて、でもこの業界でやっていくには、いっぱい英語の文献読む必要があるから、英語必要だなとは思ってた。なので自然と外資系がいいなと思うようになりました。

 

■エンジニアのスキルは95%が知識で5%がセンス

-エンジニアに英語は必要ですか。

長谷川氏:絶対必要。しゃべったりできなくてもいいけど最低読めないとだめ。

エンジニアの世界は、スピードが命の世界なんで。エンジニアのスキルは、95%くらいが知識なのね。センスが必要とされるのは残りの5%くらい。音楽とかは逆でしょ。理論よりセンス。

知識なんていうのは、ただ情報を多く読めばいい。でも、みんなが既に知ってる知識を持ってても当たり前なのよ。だからみんなが持ってない知識を持っていれば、こいつは良くできると思われる。

だから日本で雑誌とか@ITの記事を読んでいては遅い。雑誌の記者が読んでいるソースを直接読まないとだめ。技術関連はほとんど日本発なんてない、だいたいアメリカ経由だから、それは職人がいないからなんだけど、アメリカのコミュニティーとかBlogとかを見ておくとかそういうことが必要なのね。僕もプログラマ現役の当時は雑誌で記事になるより先に情報を知ってるようにしてました。

-チェックしている海外サイトってありますか。

長谷川氏:それが、最近は海外のサイトをわざわざチェックする必要がなくなってきなのよ。なぜかというとすごいスピードで翻訳されるようになってきたから。前は翻訳に1週間とか2週間とかかかってたのに、今は翌日には翻訳されるでしょ。だから英文ニュースサイトを見る必要はなくなったな。

でも、どの点に強いエンジニアになりたいかということによると思うけど、Javaのこういうとこに新しいバージョンがでた、バグがフィックスされたとかそういう情報は今でも元ソースみるしかないよね。こういう、技術そのものの情報とかは今でもボランティアが翻訳してたりして、日本語のサイト上に情報が乗るのが遅いから、元ソースを読む必要がある。

-どのように苦手な英語の克服をされたんでしょうか。

長谷川氏:根性だね。ロータスの時代に根性で身につけました。ロータスの時代は部下に外国人もいたので、背に腹を変えられず必死でコミュニケートしました。自分の気質もあるんだろうけど、コミュニケーションすると言う意味合いではなにがなんでもコミュニケーションしようとしたので、わからなければ何十回もきいたし、それを繰り返すうちにだんだんとね。でも苦労したよ。

 

■これからは社会につながる仕事がしたい

-これからの将来の夢を聞かせてください。

長谷川氏:うん、僕は、45歳までに大きな成功体験一個作るということを目標としています。あと5年。

-大きな成功体験というのはなんでしょうか。

長谷川氏:僕が技術屋の経営陣として入っている会社で、IPOしてそこの会社が大儲けしたり、株価がどんどんあがるとか。今ネットマイルではそういうことにチャレンジしてる。ビジネスをスケールさせることが僕の目標だね。

-大きな成功体験は経験されている気もするのですがいかがでしょう。

長谷川氏:プログラマのキャリアとしてはある程度大きなものは作っているんだけど、大きな成功体験がない。一度でも大きな成功体験を作ったことがある人は余裕があるんだよね。それは単にリッチなだけではなくて考え方とかにすごく余裕がある。

お前の言うことはおもしろいし、儲けにはなるんだけど遊びがないんだよなあ、と人に言われたことがある。実際は、そういう遊びのあるアイディアこそが社会を変えたりする。社会の構造を変えるような。

-社会を変えるような仕事ですか。

長谷川氏:人間として社会の中で暮らさせてもらっているので社会に対して何かしたいという気持ちはあります。

成功体験を積みたい理由は、いずれは社会に対して何かしたいってことに繋がってる。今と同じ規模の仕事ならちゃんとやるし、ある程度成功させるけど、もうちょっと大きな仕事を成功させたい。いずれは自分のやっているビジネスが社会貢献につながるような。

 

■エンジニアはもっと遊んで若い感覚についていけ

-最後にこの記事を読んでいる読者の皆さんにメッセージをお願いします。

長谷川氏:IT屋というところで言うと、僕もそうなんだけど、10年先輩はぜんぜん怖くないです。僕の10年先輩っていったらプログラミングは紙テープで読み込ませてたという人達。そんな技術情報なんて、ただの笑い話でちっとも怖くない。

逆に僕は今入ってくる新人のほうが怖いわけ。すでに学生時代にJAVAとか習って、僕らのころになかったものを概念として若い頭が持って入ってくるから。それについていくには、感覚的なところを負けないようにしないとだめ。

-感覚的なところというのはなんでしょうか。

長谷川氏:例えば、昔は給料日25日に銀行に並んで、40分くらい並んで窓口からお金を通帳で下ろしたわけ。それが普通だったのが、今やATMやコンビニで24時間、数秒でお金がおろせる。僕らはそれをすごく早くなったと思ってるけど、今の子にとってはそれは当たり前なわけ。銀行の窓口で40分待っていたという時代を知らないでしょ。だからクリックしてどれくらいユーザーを待たせていいかとかスピード感がどんどん変わってきている。

うちの息子なんてプレイステーションのロードしている真っ黒な画面が待てないのよ。任天堂はぱっとでるから。ディスクから読み込んでるって僕らはわかってるから待てるけど、うちの息子は待てないの。そういう子たちが入ってくるので、そういう感覚がずれてしまうと何もできないようになってしまう。

自分たちの知っている世界で40分待ってもらえばいいでしょ、という風になってしまうとそもそもIT屋としてはNGだよ。10年後輩と感覚がずれてしまうわけだから。僕は気をつけてるよ。

-若い人と同じ感覚を持ち続けるためにはどうしたらいいでしょう。

長谷川氏:よく遊べと。新しいものを今すぐ使えというんじゃないけど、出てすぐは高いから。ちょっと経ってからでも、大人買いでもいいからそれを使って遊んでみて、自分たちがターゲットとしている層とか後輩の感覚を知っておかないと。特にIT業界はそういうのがすごく大事なので。

雑誌ではだめ。実際に触ってみないと。秋葉原とかで触るだけでもいいのよ。とにかく触るってことをしていないと感覚が腐って行っちゃうと思っています。

-IT業界だけじゃないですよね。

長谷川氏:いや、たとえば人に対するサービスは10年前と今は本質的に変わらない。でもITの世界はスピード感がぜんぜん違う。

-IT業界はまだ普遍的なところまでいっていないということですか。

長谷川氏:うん。だから、若い人たちが便利と感じるサービスとかスピード感とかを感覚的にわかっていないとついていけないし、まして、新しいものは作れないね。

-最近注目している技術をお聞きしていもいいですか。

長谷川氏:僕は昔から分散技術が大好きなんですよ。CORBAという技術があったんですけど、もうそれは廃れちゃって、今だったらWebサービスとか、リッチインターフェースとかSOAとかそういうのが大好きです。

今実際ネットマイルのシステムも、APIとかはつくってあって、web2.0にふさわしい形にはしてあるんですが、これから中側の構造をSOAの形にしていこうとしています。技術的にはWEBサービスが中心になりながら、最終的にはリッチクライアントにいくんだろうなと。

クライアントのCPUは昔と違って速いので、情報によっては処理させるのはクライアント側でとか、そうなるとクライアント側はWebのアプリケーションではだめで、やはりリッチクライアントかなと。

-ネットマイルではそういう技術を実装しているんですか。

長谷川氏:はい、ネットマイルではそういう方向でやってますよ!

-ありがとうございました。

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次回は
株式会社ガイアックス 執行役員 CTO 鳥居晋太郎氏
へのインタビューを掲載予定です。お楽しみに。

投稿日時 : 2006.09.27 13:29

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