コンピュータの夢
2007.11.30
そういえば、私も結構プログラマ歴が長いわけです....たとえば、こんな質問はどうでしょう?
コンピュータの編集画面のイメージが、黒バックから白バックに代わった一番最初はいつ?
これをある人に以前訊かれたころがあります。私の答え...というのは(若干自慢ですが)
Smalltalk 80 の紹介記事!(確か「Computer Today」だと...1985年くらい?)
でした。ですから、これ要するに XEROX Star の画面のイメージですね。当時 PC9801(初代から少しくらい) が最新鋭の時代ですから、「一体どうやってビットマップディスプレイ上でウィンドウをうまく実現できるのだろう...」(勿論ムリ)と馬鹿なことを考えていたりしたわけです(苦笑)。
特にユーザインターフェイスというのは、いろいろと空想の余地がありますし、さまざまなデバイス(工夫、という意味がありますよ!)が、中にはすぐに廃れたものを含めていろいろあるわけです。
こういう中で、たとえば音声入力・音声出力というものは、今の技術水準で充分に可能なのですが、それでも「ユーザのニーズ」という面で考えてみたら、かなり「怪しげ」なデバイス、ということになるわけです(勿論、視覚障害者用途は大きな意味がありますが)。たとえば、ちょっとしたテキストを編集するのに、すべて「声」で命令を与えることを考えたら、「ちょっとやってられないよね」となるのが普通でしょう。
こんなことを考えたのは、1998年ですから今からもう10年近く前になるアニメで「serial experiments lain」というのがあるのをご存知の方もいるでしょう。この世界だと、音声入力がかなり一般的...になっているわけです。勿論アニメですから、現実の世界のエンジニアリングとは次元の違うもの、と考えるのが穏当なんでしょうけども、「コンピュータをめぐる夢想」というレベルでは、やはり「夢として重要な」デバイスなのかもしれません。
同じような問題というと、「なぜテレビ電話が普及しないの?」という昔からの問題がありますね。なぜって...電話に出るたびに身なりを気にしなきゃならない女性の立場だと、こんなの大反対です(逆に聴覚障害者が手話で「電話」するメディアとしての話題が結構たくさんあるようです.....)。「技術的な夢 ≠ 現実的なニーズ」であっても、それが「夢としての充分なリアリティ」を備えている場合は、繰り返し繰り返し、現れては潰えていく運命にあるのかもしれません。
「lain」では結構今のネット社会の状況を予言している部分もある、という面でかなり先見的な部分(「ネットいじめ」をやってますよ)がある反面、夢が夢でしかないレベルの弱さ、みたいなもの(そりゃ「大衆の夢」を具現化するエンタテイメントですから)を同時に備えるのは至極当然なことです。まあさすがに10年たつと当時最新で今ではもう廃れたデテールが散見して、懐かし恥ずかしなんですがねぇ。
ちなみに私が1980年代の段階で見た、最強の「コンピュータの夢」とは、これです。
あと20年もすれば、ほとんどの人がそれなりにプログラムを書いて楽しむことができるようになる....
ちょっとこれは、実現しっこなさそうですね。
投稿者 : 杉浦 こずえ | 投稿日時 : 2007.11.30 17:42





