数字は独身に限る
2008.09.23
って、知ってる人は知ってるでしょ、数独(あるいはナンプレ)です。
私ってペンシルパズルは大好きなクチです(というか私の母も好きなんです...血筋かな?) こういうのを見ると、
| 4 | 2 | 7 | 1 | 5 | 9 | 8 | 6 | 3 |
| 8 | 3 | 5 | 7 | 6 | 4 | 2 | 1 | 9 |
| 1 | 9 | 6 | 3 | 8 | 2 | 4 | 7 | 5 |
| 6 | 4 | 9 | 5 | 7 | 8 | 1 | 3 | 2 |
| 3 | 8 | 1 | 9 | 2 | 6 | 7 | 5 | 4 |
| 7 | 5 | 2 | 4 | 1 | 3 | 9 | 8 | 6 |
| 5 | 7 | 4 | 6 | 9 | 1 | 3 | 2 | 8 |
| 9 | 1 | 8 | 2 | 3 | 5 | 6 | 4 | 7 |
| 2 | 6 | 3 | 8 | 4 | 7 | 5 | 9 | 1 |
とついつい数独なのは、
数に毒されてる?
のかもしれませんが、実はこういうかたちで、直交表を作っても別にいいじゃない...ということなんですね。要するに数独も直交表も、数理的にはラテン方格なのですから
数独の正解を 9**3 = 729 通りの組み合せを 81 通りで済ます実験の組み合せ
と見て悪いわけがないのです....これで実験計画してもOKですよ(まあ、そういう実験があれば、の話ですが...)!
ラテン方格の数理自身は例によって
どこでも出てくるオイラー
が最初に考えたものですが、実験計画法として採用したのが、一般知名度が低いのが私個人としてはかなり残念なロナルド・フィッシャーです。フィッシャーというとこの実験計画法と分散分析が統計学での重要な業績になります。統計学というと、
巨大なデータを集積して「客観的な事実としての現象」をあらわにして、結論するのが統計学だ!
というイメージ(ゴールトン&ピアスン的なイメージですが)がありますが、フィッシャーの方法論がその逆方向というか、
可能な限り少ないデータからでも、正確な推計が可能なようにやり方を考える
という方法論なのがとても面白いあたりです。統計対象の客観的実在性(というかそれの認知可能性)にこだわらないあたり、ベイズ統計に哲学が近い感じかな。この人統計学意外にも多彩な業績があって面白いです。たとえば、
- フィッシャーの情報行列
- これシャノンの情報理論のエントロピーと似たような概念を、シャノンの20年前に見つけていたりします...
- ランナウェイ仮説
- 集団遺伝学の仮説の一つで、何か有利な形質と偶然結びついた雌雄選択の上での指標となる形質があったとき、その結びつきが一度雌雄選択の基準となってしまうと、有利な形質と指標の形質の結びつきが解かれた場合でさえも、指標となる形質を選好する傾向が暴走することがある、という説。明らかに生存競争上では不利に働くような性質が、種によって独自に発達しているケースがこれによって説明される。
とか、学者としての魅力十分じゃないかな...などと思ってます....まあ、統計学自体20世紀前半では心理学とも生物学とも応用数学とも社会政策学ともつかない、微妙に学際的な立場にあったあたりの面白みが出ているわけですね(逆に優生学という陰の部分も強烈にあるわけですが....)。
投稿者 : 杉浦 こずえ | 投稿日時 : 2008.09.23 23:00





