哲学の逆襲
2008.12.24
って今年のまとめ、かな。
こういう感想を抱くのは、今年面白かった本の傾向なんですね。
実はこれは去年の今頃出た
「RESTful Web サービス」(Richardson&Ruby)→[レビュー]
から引き続いている傾向のように思います。まあ「RESTful」だって起点を少しいじれば「今年の本」に入っても不思議じゃない本ですけども、今年は
「マイクロフォーマット」(Allsopp)→[レビュー]
「Make Things Talk」(Igoe)→[レビュー]
と「熱い本」の印象が強いんですね...(あと熱いのというと「プログラミング Erlang」[レビュー]かな)
で、今挙げた本はどれもある意味、「(少なくとも現状は)少数派」からの、「哲学の普及」を目的とした本です。REST は勿論「RESTafarian」なんて言い方があるくらいですし、マイクロフォーマットは「噂のタネ」にはよくなるけども、普及は?な現状をどうにかしようと活動中のもの、「Make Things Talk」が代表するフィジカル・コンピューティングは運動として面白くなってきたばかり...と、
考え方はとっても面白いんだけど、
な「運動」を代表する本なんです(Erlang だってハッカーのマイナー文化を代表する「関数型言語リバイバル」ですしね)。でまあ逆に、「何でこういう熱い本が今年目立つのか?」という問題(コッチの方が面白い)を問うと、
もはやソリューションの数は「1つだけ/どっちか」ではなくて、かなり沢山ある...
ということなんじゃないでしょうか? だからこそ、ソリューションの間で「コレがいい」「アレがいい」というのは、かなり微妙な違いの問題になってきている、と言い換えてもいいのかもしれません....決定的なソリューションはなく、
いくつかあるソリューションのどれでも、みな似たような解決手段を持っている
という状況が、たとえば
- ○作者が日本人で、日本語のマニュアルが完備してるぞ!
- ○コミュニティが充実しているぞ!
とか、ツール自体の「本質的?」でもない偶然の性格によって違いが出てしまうようなことに繋がってもいるわけです。特にオープンソース開発の「コミュニティ」は、その「ソフトウェアの体質」を決定してしまうような部分もありますから、逆に言えば「コミュニティのあり方・体質・体制」が「ソフトの(性能的な)評価」以上に重要にもなってくるわけです。
でしかも、「ソフトの差別化」は普及につれて「差が縮む」方への圧力がかかりますが、「コミュニティの差別化」は普及によってますます「ライバルとは違う」ことを強調したくもなるでしょう.....だからこそ、「コミュニティの哲学」が先鋭化していく傾向が見えてくるのかもしれません.....
ですから、
モノは似てるが、考え方は違う!
というのが、今年の傾向?かもしれませんね。(今年印象的なソフト....は hadoop かな?) で勿論「今年のコンセプト」は「Make Things Talk」が代表する「フィジカル・コンピューティング」とそのブームですし、逆に言えば、
コンピュータ・プログラミングというモノが、本質的に「文化」だ!
ということをしっかり押さえているオライリーのカルチャー的強さが目立ったようにも思います...だったら来年は、
プログラマは体育会系じゃなくて、文化系だ(苦笑)
ということにでもなれば面白い、かも。
投稿者 : 杉浦 こずえ | 投稿日時 : 2008.12.24 09:31





