ランダムの力
2008.09.19
ゼロ知識証明で、情報が漏れない根拠をごく単純に言うのならば、
ランダムに選択された e ∈{0,1} を認証者が送りつけ、それに応じて証明者が送るべき値が決まること
ということになります。言い換えると、
認証者が送りつける e の値が予測不可能だから
ということなのです。コンピュータにおいて、
ランダムさ、というのは実は非常にポジティブな働きを持つことがある
という可能性が面白い...と思ったりしませんか? 勿論、これをうまく活用しているのはセッションキーとかRSA暗号(の巨大数の素数はたくさんあるので、「どれか」がランダムに近い)ですし、あるいは
ハッシュ値はランダムに近いほど、ハッシュテーブルの利用効率が高くなる
とか、いろいろあるわけですが、これもそういう「ポジティブなランダムさ」の一つです。
しかし逆にコンピュータは状態機械ですから、それ自体の中にランダムさを持つことが実質難しいわけです。何か外部に「ランダムさの発生源」が要るわけです。CPUにこれを内蔵する...という設計もあるくらいですが、一般的には
キーボードを打って、その間隔をランダムのソースとして使う
ことをランダムネスの発生源にするケースがほとんどです。
しかし、たとえば「ゼロ知識証明を使った認証システムを作る」となったとき、
ランダムさのクォリティが高ければ高いほど、安全である
というのもまた事実です。そうしてみると、
外付けユニットとして、「ランダム・リソース・ジェネレータ」とか(苦笑)
が現実に出てきてもいいのかな? これ固く言うと
になって、「機械としての理論的なモデル」が変わります... ですからたとえば、
ごく少量の放射性物質を内部に持ち、その崩壊による放射線を検出して、その間隔をランダム値とする
というユニットだと、実現は簡単で理屈はバッチリ通るのですが、放射性物質の管理は困りものです(困った)。だったら、
宇宙から飛来する宇宙線を検出して、それをランダムのリソースとする
ってどうでしょう? 宇宙線をネタにしたアートだってあります(逢坂卓郎)から、不可能ではないですよね....
投稿者 : 杉浦 こずえ | 投稿日時 : 2008.09.19 18:27
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