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思い出の「名著」

2008.11.06

あ、ちょっと皮肉な内容かもしれません。前回のエントリで、Kernighan & Pike の「UNIXプログラミング環境」を引き合いに出したのですが、これ今 amazon のレビューで見ると、

10件のレビューがあり、すべてが★5つ

という異常な結果になってます。いくら名著と言え、フツーもう少しバラけるものですが....けどね、懐かしいでしょ、「UNIXプログラミング環境」、勿論懐かしい人にとってはね(こういうのトートロジーですが)。

まあこの本「クラシックなUNIXのプログラマ向け紹介本」みたいなノリの本なのですが、いわゆる「UNIX哲学」を存分に語った「哲学書」でもあるわけです。

一つのことをうまくやれ!

....求める「機能の組み合わせ」はシェルでやればOKなんです。だから、「困難は分割せよ」という黄金則に忠実に、さまざまな UNIX シェルツールが作られた....というあたりを「語った」本がこの「UNIXプログラミング環境」です。

技術的にはこの本が紹介しているツールは、ed/sed/awk...といった「クラシックでちょい手ごわいツール」たちだし、シェルの特殊文字の記述もクラシックな端末のデフォルトのエスケープだったりして、内容ははっきり

古い

です。勿論レビュー子たちは、それを織り込み済での評価なのですよ。それでも、プログラミングの最終章が、

lex/yacc をフルに活用した、電卓の作り方

なんていう、

....無茶?

な内容だったりして、これがまたこの本の伝説さ(というかお買い得さ)を印象づけていたりします。他のOS紹介本で、「このOSではどうやって電卓アプリを書くか?」がテーマになることなんてないと思います....どうでしょ? まあ、この本が★5つなのは、そういう「UNIX伝説の効果」なのかもしれませんね....

1990年より始まり、本格職業プログラマとして研鑽を重ねる日々で、最後まで手元に残ったのは四冊だけでした。「プログラミング言語C」「ソフトウェア作法」、「プログラム書法」、そして「UNIXプログラミング環境」です。コンピュータを道具として使いこなし、いかに最小限で単純な、即ち信頼のおけるツールを使いこなすか。ある種の美学さえ感じさせる名著です。時代がLinuxに移っても、UNIXの真髄はシェルと/usr/binツール群をいかに使いこなすかにありと信じます。かような書物が入手困難という状況に深く杞憂を感じ、強く復刊を希望するものです。 (yos155氏のレビュー)

投稿者 : 杉浦 こずえ | 投稿日時 : 2008.11.06 09:27

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コメント

名前:Paco2008年11月09日 11:25

「UNIXプログラミング環境」懐かしいですね。この本が出た頃の他のUNIX本ってみんなコマンドの解説程度。「そんなの知ってんだよ」本ばかりの中、大学生協の売店に平積み(!!)になっていた発売直後のこの本を立ち読みして「これぞ求めていたUNIX本」と早速買ったのを覚えています。
もっとも、もう何年も前にすでに神保町の明倫館へと流れていきましたが・・・。(ちなみに「yos155氏のレビュー」の中にある4冊とも「一時は」持っていました^^;。)

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