2007年今年の漢字に選ばれた「偽」
2007.12.12
日本漢字能力検定協会がその年の世相を表す漢字を発表する「今年の漢字」、2007年の漢字が本日京都清水寺にて発表されたようですね。
選ばれたのは「偽」とう漢字。
ちなみに2006年は「命」2005年は「愛」2004年は「災」でした。
「ミートホープ社」「赤福」「白い恋人」など食品偽造のニュースが多かったのでこの漢字が選ばれるのは納得しますが、こう1文字に表されるとなんだか酷い1年だった気がします・・・。
ただしこれって今年発覚しただけであって、こういった不正というのは何年も前から企業内部では常態化してたことなんですよ。
ミートホープ社の偽装は、20年以上も当たり前のように続いていたらしいですし、外部にわかるわけないから「まあいいや」みたいな自社の利益優先的な思考っていうのは、少なからずともどんな企業にもあった気がします。
偽装事件の発覚は、多くが内部の告発によるものだと言います。
今までは不正に対して内部で疑問を感じていても、外部に漏らす機会がなかなかありませんでした。家族や友達に話したとしても、自分の会社が潰れたら困るし「自分さえよければいい」とか「めんどくさい」とかというところで情報が止まってしまい、行政調査するまでに至らなかったんでしょうね。
しかし、これからはインターネットの普及とSNSやCGMメディアの発達によってこういった内部事情が表に出ることがもっともっと多くなるでしょう。それによって殺人事件が起きたり、社内の秘密を漏らしてクビになったり、厨房でゴキブリを揚げたなんて嘘の発言によって企業が脅かされたりなんて事も起きるかもしれませんが、重要なのはそのときの企業の対応ですよね。企業の中の人を信頼できるかどうか。悪いイメージをつけたらおしまいです。
最近は企業のブランド戦略よりも、インターネットメディアによるクチコミの影響力のほうが大きくなって、個人のちょっとした発言がものすごい影響力を持ってしまう世界です。クチコミを操作する会社もあるくらいですから。ヤラセをすれば信頼を失うし、企業は大変だと思います。
インターネットと「偽」ということばはやっぱり切り離せないものです。
仮想世界で偽の自分を演じる人たち、匿名で嘘か本当かわからないことを無責任に発言する人たち、サクラばかりの出会い系サイト。
インターネットに限ることではないかもしれませんが、インターネットの中では誰でも簡単に嘘をつくことができるんです。
「嘘を嘘と見抜けないとだめ」と誰かが言っていましたが、本当にその通りです。
なんでも疑ってかかるのは心がすさみそうですが「偽」を意識することは良いことかもしれません。有名ブランドや大きなメディアを鵜呑みにするのではなく、信頼の基準を自分の中にしっかり持たないといけないんですよ。結局信頼したことが自分の責任にもなるんです。
これから求められるのはオープンな姿勢だと思います。そうやって育まれる人間関係の豊かさこそ、これからの社会の資本になるんじゃないでしょうか。
それがソーシャルキャピタルという概念なんでしょう。
様々な「偽」が話題になった2007年ですが、個人的には様々な信頼関係を築けた1年でした。
投稿者 : 冨本 梨恵 | 投稿日時 : 2007.12.12 18:53





