Web2.0がバブルだったとしても、その「技術」までは失われない。
2006.04.30
先日「Podcasting -RTC Vol.11『ビジネスにするWeb2.0』」というイベントに行ってきた。このイベントには機会があれば、参加しているようにしているが、今回も非常に勉強になった。参加者の感想はこちらのリンクが参考になる。
さて、その「Web2.0」だが、最近「Web2.0は“いつか来た道”」という意見を多く聞くようになった。確かに、デスクトップアプリをWeb上に持って行く動きはネットバブルの時にもあったし、公開されているAPIを組み合わて自分達のサービスを組み上げる「マッシュアップ」の考え方は、少し前に流行した「Webサービス」の考え方にそっくりだ。さらに言えば、Mac OSに搭載されているWidgetsもInternet Explorer 4.0から搭載されるているアクティブデスクトップと基本的に考え方は同じだ。
残念ながら「Web上で展開するデスクトップのようなアプリケーション」も「アクティブデスクトップ」もそれほど普及することは無かった。では、「Web2.0」を代表する、AJAXで作られたアプリケーションやマッシュアップ、Widgetsも無くなってしまってしまうのだろうか? 私は以下の3点から、仮に「Web2.0的なビジネス」がバブルだったとしても、これらの技術は残っていくものだと考えている。
まず1点目として「ネットバブル」の時と現在では、マシンのスペックやインターネットの回線環境が違うということだ。ネットバブルの時はマシンや回線も貧弱であり、デスクトップで行なっていた作業を一部でもネットに移すのは難しかった。
しかし常時接続環境が普及し、マシンのスペックが上がった事で、この問題は解消されつつある。もっとも、Microsoftのオフィスを完全にWebアプリとして再現するのは難しいだろうが、デスクトップアプリケーションの操作性をある程度Webに持ち込む事に成功している。
2点目として、前に失敗した技術だとしても、次に失敗するとは限らないという事がある。例えば、かつて「プッシュ」という技術があった。これは指定したコンテンツの最新情報を自分のパソコンに自動的にダウンロードする技術だ。この技術を使って「ポイントキャストネットワーク」やInternet Explorerの「アクティブチャンネル」などがサービスを開始したが、これらのサービスはあまり普及はしなかった。
しかし、最近ではこの「プッシュ」は「RSS」によって復活しつつある。RSSもあるコンテンツの最新情報を教えてくれる物であり、基本的には同じような技術だ。同じような考えが昔あり、それが失敗したからと言って、次も失敗するとは限らない。
3点目として、我々は既にAjaxやRSSの技術を体験しているということだ。「Google マップ」のスクロールが可能な地図サイトを使ってしまった後で、従来のようなスクロールができない地図サイトを使うだろうか? またRSSリーダに情報収集を頼っている人が、RSSリーダを手放せるだろうか? もし、これらの技術を「Web2.0」と呼ぶのであれば、これらの「便利な物」を体験してしまった我々は、以前の「Web1.0」的な技術に戻る事はないだろう。
もちろん、これらの技術が無くならないかと言って、これらの技術を「売り」にしている企業が生き残れるのかは別問題だ。個人的には「広告」に頼っているWeb2.0ビジネスはバブルのような感じがしている。(彼らはGoogleが方針を変えたら、どうするつもりなのだろう?) しかし仮に「Web2.0的なビジネスバブル」がはじけたとしても、AJAXやRSSといった「Web2.0」を構成する技術は無くなりはしないだろう。
投稿者 : 横田 真俊 | 投稿日時 : 2006.04.30 17:33





