読書感想「恋する天才科学者」
2008.01.08
内田 麻理香

最近コンピューター史・インターネット史に興味を持っていて、いくつか本を読んでいるのだが「誰がどうやってコンピュータを創ったのか?」という本の中にこんな文章が載っている
「日本の小学生向けの偉人伝などを見てみると、よくあるパターンは、偉人が努力の末、ある日、天啓を得てすばらしい発明をするというものである。これを読むと、子供たち天才でないと発明はできないし、その天才でも努力するのだから、凡人は到底かなわない、と自信喪失に陥るのではないか?」
と、これは伊丹十三氏の言葉らしいが、確かに小学生の頃に読んだ伝記は、素晴らしい人格者が色々と努力して立身出世をしていくような話が多かったような気がする。
では本当に、伝記に残るような偉い人は非の打ち所のない完璧な人間だったのか? どうも「恋する天才科学者」を読む限り、そうではないようだ。
本書はニュートンから南方熊楠まで古今東西の科学者達の人間ドラマ、エピソードをつづった物だ。ただし、それはただの伝記物では無い、「恋する天才科学者」の書名に相応しく、各科学者の(=著者曰く「私が惚れ込んだいい男」)の恋愛/結婚の様子もたっぷりと書かれている。
例えば、かのアインシュタインは「なんなの、この女の敵は!」というコメントともに紹介され(本書を読めば理由がわかります) ファーブルについては「昆虫クンなのになんと40歳の年下の妻をゲット!」 ヴェルナー・ハイゼンバルグにいたっては「イケメンなのになぜかモテない」仮に本人が聞いていたら「大きなお世話だ!」と怒られかねない紹介をされている。もちろん、彼らの残した業績も紹介されているが、メインはこちらの話だ? 1つ々のエピソードが非常にわかりやすく説明されているので、特に科学になじみがない人でも読みやすいだろう。実際に文系の私でも十分に楽しめた。
本書を読めば「ああ、立派な科学者だと思っていた超天才も、こんな人間味がある人たちばかりなんだなぁ」と思うことは間違いないだろう。中学生以上から高校生ぐらいにはサブテキストとしても良いかもしれないし、も大人なあなたはちょっとしたトリビアにも良いだろう。また、科学通なあなたはこちらの方のように、次の掲載される科学者のリクエストを著者に送っても良いかもれしない。個人的には次回はアラン・チューリングもぜひ加えていただければと思う。
投稿者 : 横田 真俊 | 投稿日時 : 2008.01.08 00:01
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